急遽、一泊二日で宮古島に行くことになり、千葉の母の家に泊まることにした。
母と父は朝ごはんは5時頃食べて、昼ごはんは10時頃に食べる。晩ごはんは午後3時頃に食べて、早ければ7時に寝てしまうらしい。
僕が夕方行くことになり父と母は晩ごはんを食べずに待っていた。
母の作ったグラタンとポトフをいただき、父はカツを食べる。父はおよそ洋食のようなものが嫌いで、お寿司やカツなどを好んで食べる。
二人の関心は僕よりも海で、海のトレーニングの写真を見せると、「大きくなったわね…」と言ってニコニコしながら眺めている。
6時には父が眠くなり自分の部屋に行き、母も居間でテレビを見ていたけど自分の部屋に入って行った。
僕はリビングのソファの上に寝るつもりで、パソコンを叩いたり本を読んだりして過ごす。昔から人の家で眠れないのは変わっていないようで、全然寝付けそうにない。
本を置いてそろそろ寝ようかと横になった時に地面が揺れた。
地震は東日本大震災の記憶を甦らせ、このまま大きい地震が来たらどうしよう?Kと海はどうしてるだろうか?と不安になる。
すぐにKとLINEで連絡を取り合い、千葉は震度5だけど熱海は震度3だとわかりほっとした。
父と母は、千葉の家を僕のために残しておこうと思っているようだったけど、僕がいつか宮古島で暮らすことを告げると少し寂しそうだった。
先月80歳になった母は、「神様にいい家が見つかるようにお願いしておいたから」と僕に言う。
洗面所に行くと父の入れ歯がコップに入っていて、若く見えてももう84歳なんだなぁと思う。
「お父さんとお母さんも宮古島に長くいられるように、離れを作るからね。冬も暖かいから遊びに来てね」
駅まで軽自動車で送ってくれた母に告げて空港に向かった。