玄関のスリッパを取ってくる。
洗濯物入れから靴下を取ってくる。
畳んで置いてあるタオルを取ってくる。
洗濯バサミを取ってくる。
ファスナーを噛む。ボタンを噛む。
テーブルの上に置いたティッシュを咥えて走り回る。
海は、やってはいけないことはわかっているのに、追いかけ回されることが楽しくて毎日いたずらを飽きることなく繰り返している。
その度に無視をした方が良いなどと言われても、無視をして変なものを呑み込んでしまったら大変なので捕まえて取り上げるようにしている。
それにしても、いたずらをして勝ち誇ったようにこちらを見ている顔を見ると、怒りを通り越して笑ってしまうのだ。
そのせいか、いたずらはまた繰り返される。