坂の上のおばあさん。

海の3回目のワクチンが済んでから毎日、海を連れて午前中と午後に2回、散歩をしている。

近所の探索も兼ねて毎回ルートを決めずに、思いつきで散歩をするようにしている。

僕の家は山の斜面にあって、山の中ではかなり上の方なのだけど、家の上にはもう2つくらい道があって、そこにはお金持ちそうな邸宅が並んでいる桜並木の通りがある。

その並木を歩いている時に、ダックスフンドを連れた上品なおばあさんと出会った。

ダックスフンドは盛んに海に吠え掛かって困ったのだけど、海は遊びたいようで尻尾を振り続け、ひょんなことから立ち話になった。

僕「ここは静かでいいところですねえ」

おばあさん「あら、どちらから?」

僕「東京の渋谷区です」

おばあさん「あら、私は麻布十番なの・・・コロナでしばらく東京には帰っていないのだけど・・・」

おばあさんは家を見せたいから来てくれと言いお家に案内してくれた。

おばあさんの家からは遠くに海が見えて、広い庭に、お茶室まである立派な作りだった。

おばあさんは、東京でお茶を教えているので、こちらでも落ち着いたらお茶の教室を開きたいとのこと、僕も、お茶を習ったことなどなかったので、このおばあさんだったらお茶を習うのも楽しそうだと思い、話が盛り上がった。

帰り際に電話番号を交換して、近所のおばあさんとお友達になったのだ。

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