Netflixオリジナルのドキュメンタリー作品『シークレット・ラブ 65年後のカミングアウト』は、65年間家族のように暮らしながら、親戚や周りにカミングアウトできずに生きてきた二人のレズビアンカップルのお話。レズビアンの話だけど、ゲイである僕も完全に感情移入できた素晴らしい作品。
1940、50、60、70、80、90年代、アメリカではまだまだ同性愛ということを公表するなどあり得ないことだったようで、周りには自分たちは家賃がやすくなるからとか、実は親戚なのだと言いながら、ずっと二人の関係をひた隠しにしながら生きてきたテリーとパット。
二人は、次第に年をとり、テリーの病変が見つかったこともあり、娘のように育ててきた姪にカミングアウトすることに。そしてそこから、二人の生活は少しずつ変わっていく。
もしも今までに、『愛』なんて見たこともないし、聞いたこともないと思っている人がいたら、このドキュメンタリーを見ることをお勧めする。
ここに描かれているのは、紛れもない『愛』だ。
二人が自分たちのことをひた隠しにしながら生きていることを知る手紙が出てくるのだけど、ここで僕はたまらなく泣いてしまった。
若い頃のはち切れそうな二人の映像や写真が、彼女たちの人生がいかに輝いていたかを雄弁に物語っているが、年老いてゆくふたりの生き様も美しい。
あっぱれ。ライアン・マーフィー。
⭐️シークレット・ラブ 65年後のカミングアウトhttps://www.netflix.com/jp/title/80209024