マリッジ・ストーリー

ゴールデングローブ賞に最多ノミネートされた映画『マリッジ・ストーリー』は、今年観た映画の中でも最も好きな映画のひとつだった。
『クレイマー・クレイマー』を思わせる夫婦の離婚がテーマの作品なのだけど、2時間くらいの間、見ている方はじりじりと男と女のそれぞれの思いや言い分を聞くことになりせつなくなった。
弁護士を通して離婚協定が進んで行く様は、アメリカならではだと思う。僕だったらこんな風に法廷で争う前に、心が折れてしまうと思ってしまった。
誰かが銃で撃たれたり、自殺したり、爆発したり、宇宙人が出たり、空を飛んだりする映画ではない、どこにでもいそうな夫婦と子どもという家族に焦点をあてて、じっくりと二人の間の少しのズレを描いていく、こんな映画が僕は好きだ。
映画を見終わったあとでも思うことは、ふたりはあんな風に別れなければならなかったのだろうか?という思いだ。
全く違うふたりがつきあい始めてともに生きる道を選んだとしても、ほんの小さな違いがきっかけで、離れ離れになってしまうことがある。その違いは、お互いの努力で乗り越えられる場合もあるのだろうし、話し合いやお互いの努力では、乗り越えられない場合もあるのだろう。
その後の彼らはどうなったんだろう?と、ふと思わずにいられないような、余韻を残す美しい映画だ。
⭐️マリッジ・ストーリーhttps://www.netflix.com/jp/title/80223779

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