サガリバナ。

今回、素晴らしい宿に泊まることができたのだけど(宿の話はまた改めてここに書きますね)、宿のご夫婦にずーっとずーっと「サガリバナの時期ですから、ぜひ見に行かれるといいですよ」とすすめられていた。
サガリバナとは、南西諸島のマングローブのそばなどで自生する植物で、沖縄ではこの梅雨明けの時期に1日しか咲かない香り高い花を夜に咲かせるのだそうだ。
そんな話を聞きながら、ぜひ見に行ってみたいと思いつつ、宮古島にはほかにもたくさん魅力的な場所があって、サガリバナは後回しになっていたある日、ご主人が急に言い出した。
「あのー、今晩、サガリバナを見に車でお連れします。その後に晩ご飯のお店まで送っていきますね」
堪りかねたご主人が連れて行ってくれた場所は、地元の人しか絶対にたどり着けないような場所で、車をとめて近づくと、サガリバナの甘い香りが辺り一帯に溢れていた。
宮古島ではこの時期1週間くらいサガリバナを見るためのライトアップをしていて、地元の人たちがサンダルで見に来ていた。
この花が強く甘い香りを放って夜中咲いているのは、たった1日しか咲かない花に虫を寄せ付け実をつけるためのようで、すべては生存するためなのだと思うと生命の不思議を感じたのだった。
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