能登ニノ椀

能登の漆作家である赤木明登さんの器を、僕の家では数種類愛用している。
今回、溜まり色と朱色の能登ニノ椀を二つ買い求めた。
ご飯用のお椀、はぞり椀、お寺で使うようなお椀など、どの形も長年それが使われてきた用途が想像できるような、使い手のことがとても考えられたお椀だと思う。
先日、三谷龍二さんの器が欠けてしまったことをここに書いたのだけど、三谷さんの器も問い合わせたら、破片が残っていたら、修理が出来るかもしれないので送ってくださいという返信をいただいた。
赤木さんの器は丈夫で、今まで欠けたり壊れたりしたことはないけど、この新しい器を、また毎日の生活の中で大切に使っていけたらと思っている。
この器は朱色と溜まり色だけど、うちには、こんな風に朱色と黒というような二色のペアの器が多い。
ご飯を食べる時に、Kはどういうわけだか朱色が自分の器と決めているようで、何も言わなくても朱色の器はKの場所に置かれる。
時々僕が朱色の器で食べようと僕の席に料理を装って朱色の器を置くと、それに気づいたKが100%黒の器に変えてしまう。
自分のことを、朱色の器を使う妻だと思っているのだと思う。

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