シンガポールから、LとJがやって来た。

数週間前にJからLINEがあった。
「ただし…銀座の鮨青木を、6/15の7時半に2人の席を予約してくれないか?」
すぐに青木に電話をすると、ちょうど席を取ることができた。
外国人の友人のために寿司屋を予約することは、実は内心ほんの少し気になるところもあるのだ。僕の名前で2人分予約しても、現れるのは日本語の話せない外国人。
それはそれで構わないのだけど、彼らが急に行けなくなってしまったら、結局僕が電話をしてキャンセルの対応をしなければならなくなるから。
お店によっては、
「お客さんご本人がいらっしゃるんですよね?」
などと聞く店もあるのは、キャンセル等問題が実際に起こっているからだろう。
予約をした金曜日、僕がKとご飯を食べていると、7時39分頃にJからLINEが入った。
「In case the restaurant call up, we are nearly there 」
え?予約は7時半なのにまだ着いてないの?
そこで、寿司屋さんに電話を入れて、申し訳ありませんが、あと10分以内に着きます。と伝えた。
後ほど二丁目のBridgeで彼らに会い、「寿司屋さんの対応は大丈夫だったか?」と聞くと、
「お寿司自体は悪くはないけど、六本木のなかむらの方がやっぱりいいね」などと評価していた。
もともと、莫大に大金持ちだからか、こちらの心配も顧みず、楽しそうにお酒を飲んでいる彼らを見ながら笑ってしまった。
9月には、ペナンで新居のお披露目のパーティーがあり、僕たちはそのパーティーに招待されているのだけど、新居の建築の進み具合が遅々としていて、写真を見せながらやきもきしていた。
そして、Lが顧問だか役員を務める日本にもオフィスのある外資系会社の社報を見せてくれた。
そこには、満面の笑みを浮かべたLとJが写っているのと、下にはLとJを囲むように、子どもや家族たちが写っていた。
J「今月はPRIDE月間でしょう?うちの会社でもはじめてLがこんな風に公にカミングアウトして、家族の写真を載せたんだ。」
僕は彼らの写真を見ながら、なんて進んでいる会社なのだろう…と改めて思ったのだ。
うちの会社の社報に、ゲイのカップルが家族写真として堂々と載り、PRIDE月間の大切さを解いているようなものを想像して、それはまだまだ先だろうなぁ…と思ったのだった。
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