モーリス

舞台は、今から108年前のイギリス。同性愛がまだ、犯罪で逮捕されるような時代に、ふたりの美しい男性が、ケンブリッジ大学で出会う。
モーリス映画公開30年目だというので計算してみると、はじめてこの映画を観に行った時は、僕はまだ19歳だったのか…と改めて愕然とした。
僕の記憶にあるのは、禁じられた恋愛にもがき苦しむ自分と同じ世代の男の姿。そして、モーリスの白くプヨッとした身体とキャラクターが好きになれず、どうしてもヒューグラントばかり目で追っていたこと・・・笑
ゲイ映画の中で3本の指に入るくらい有名な作品なのだけど、年を経て、もう一度モーリスを観て、改めてとても素晴らしい作品だと思った。
言葉では決して説明することの出来ないせつない気持ち、繊細な陰影を用いて描いき出す感情は、この映画ならではの醍醐味だと思う。
新宿の角川シネマで上映しているので、この映画を一度も観たことのない人には、この機会にぜひご覧になっていただきたいと思う。ゲイ映画の代表作として必修映画だと思うし、せつなさに胸が痛くなると思うから。
ただ改めて思ったことは、僕自身はこの映画のことを、大好きな映画ではなかったのだと改めて感じたこと。(モーリスのプヨプヨな身体のせいかもしれない)
一度観た映画を、30年経ったのちにもう一度観てあれこれ考えを巡らせることが出来ること自体、なんて素晴らしいのだろうか。
⭐︎モーリスhttp://cinemakadokawa.jp/maurice/

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