横浜のHの家に。

Kの仕事が1時で終わり、そのまま横浜に住む友人Hさんの家に遊びに行った。
Hは63歳。もう随分前から知っているのだけど、時々『タックス・ノット』で席が近くなった時に話していたような人。ハンサムで独特の雰囲気を持っていて、僕と同じように美術大学を出た後、様々な仕事をしてきた不思議な人だ。
Kは今までHには会ったことはなく、人見知りのため少々緊張していたようだったけど、会うなり一気に話しまくるHの開けっぴろげな人柄に、すぐにうちとけていった。
Hは遅めの昼食を準備していてくれて、3人でゆっくりとランチをいただきながら話は進んでゆく。
Hはすでに仕事をリタイアしていて、家で編み物をしたり、メルカリにいろいろなものを出品したり、自由に暮らしている。
今回はいなかったのだけど、HにはTさんという恋人がいて、ふたりはつきあいはじめて2年半以上過ぎたようだ。ふたりのなれそめや、お揃いの指輪を作ったときの話をしてくれる。Tさんは東京で暮らしているため、会えるのは週末になるようだけど、ふたりは今もアツアツなカップルなのだ。
Hは先日、自分の入っている保険会社に交渉して、保険金の受け取りを同姓パートナーにできないか相談したようだ。その会社自体は表立って同姓パートナーシップを指示していたわけではないのだけど、何度か保険会社の人に会いお話ししたのち、送られて来た保険証書は、きちんとTさんの名前に変更されていたという。
こんなことを知ることで、実際に日本が少しずつ変わって来ているのを実感できる。
暗くなる前に家を出ようとする僕たちを、Hは何度も引き止めたのだけど、僕たちは「また遊びにきますね」と言って、元町まで車で送ってもらった。今度は、HとTと一緒に会えたらいいなあと思う。年の離れたゲイカップル同士、色々な話ができると思うのだ。
小さくなってゆくHのクルマを見送りながら、また遊びに来たいと思ったのだった。
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