アイ,トーニャ

アメリカで、はじめてトリプルアクセルを成功させたトーニャ・ハーディングが、1994年リレハンメルオリンピック出場権をかけて、ライバルであるナンシー・ケリガンを襲撃させたと言われている事件を、改めて様々な角度から真相に迫ったドキュメンタリータッチの映画。
監督は、『ラースと、その彼女』のクレイグ・ギレスビー。トーニヤ役は、マーゴット・ロビー。そしてトーニヤの鬼母役がアリソン・ジャネイ。アリソン・ジャネイはこの役でアカデミー助演女優賞を獲得した。
作品は、ドキュメンタリー調で作られているのだけど、ところどころで出演者がカメラに向かってストーリーテラーになる。
激しい暴力のシーンでさえ、そのためかそんなに深刻にならずに、むしろお笑いの要素が入っていて笑いながら観ることが出来る。
映画自体に、2回この映画やトーニヤ・ハーディングについて出てくるフレーズがある。
トーニヤは、沢山の人に愛された。でも、それ以上に多くの人に嫌われもした。
言うなればそれは、アメリカみたいなものよね。
この映画を通してトーニヤ・ハーディングを生い立ちから追いかけて見ていると、彼女が犯したことは、間違いなく罪であるけど、彼女自身、本当に可哀想な境遇で育ったんだなぁと思わせられるのだ。
今では、プロレスラーを経て、恐ろしい形相になつて時々アメリカのテレビに出ているようだけど、彼女が体現していることは、ある角度から見たアメリカそのものであるように思えるし、僕の頭の中には、マドンナみたい…と思ったのだった。
見終わった後に爽快な映画ではないけど、とても編集が良くできた作品。
⭐️http://tonya-movie.jp/sp/

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