5周年、ありがとう。

家に帰って来て、Kが帰ってくるからと急いで晩ごはんを作っていた。
味噌汁の出汁を取って、ワカメを戻し、肉どうふの準備をする頃、Kが帰ってきた。
K「ただいまー!
ただしくん? ただしくん?」
僕「おかえりなさい。
今、準備してるから待ってね」
K「ただしくん?
何か忘れてない?」
僕「え?何かあった?」
K「10月12日の今日で、Kちゃんとただしくんは5周年です!」
僕「あ!そうだ!iPhoneのカレンダーには書いておいたのに、お店も予約をしようと思ってたのに、すっかり忘れてたー」
本当はふたりで何か美味しいものを食べようと思っていたのに、札幌に行ったり仕事でバタバタしていてすっかり忘れてしまっていたのだった。
5年前の夏頃に、僕とKはJack’dというアプリで出会い、東京と大分という距離もあったためすぐに会うこともせずに文通のようにやり取りをしていた。
この年にJack’dで出会った人は100人を越えていた僕は、このまま何人もの人に毎日のように会い続けても、自分が望むパートナーになりそうな人には出会えないのではないかという思いを持ちはじめていた頃だった。
大分と東京では、つきあうという関係なんて絶対にないと思いながらも、ふと、大分に住むKに会いに行こうと思いたち、すぐにチケットを取り金曜日の夕方には大分に降り立っていた。
はじめて会ったKは緊張していて、はじめは僕のことはタイプではないと言っていたのだけど、一緒にいるうちにふたりとも楽しい時間を過ごすことが出来た。
金曜日から日曜日まで、Kは家に帰らず大分を案内してくれて、日曜日の夜に僕を空港まで送ってくれた。
その翌週に、今度はKが東京に遊びに来て、その翌週は僕が台北にパレードに行ってしまい、その次の週に僕はまた大分に飛んだのだった。
それから僕たちは、月に一度か二度のペースで九州や東京、京都で会い、知らないうちにつきあっていたのだった。
あれから5年も経ったのかと思うと、今でもなんだか実感がわかないのだけど、あの時に思い切って大分に飛んでよかったと思っている。
今では毎日、朝目覚めてから夜眠りにつくまで、僕には自分の生命のようにたいせつな人ができたのだ。
5周年、ありがとう。
僕たちを支えてくれている周りの友人たちにも、心から感謝している。
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