草喰 なかひがし

秋を閉じ込めたお料理

琵琶湖の固有種であるもろこ

なかひがしのメインディッシュ

世界で一番好きなレストランを挙げろと言われたら、僕は迷わず『草喰 なかひがし』を挙げる。
『草喰 なかひがし』には、もうかれこれ20年くらいになるだろうか、恐らく10回くらいは行っているだろう。
女将さんが次男と上京した時は、一緒にお寿司を食べたし、その次男坊がイタリアの田舎町の星付きレストランで働いていた時は、食べに伺ったこともある。
京都の銀閣寺道に佇む小さな一軒家は、京都のこの場所でしか味わえないお料理を、その季節を閉じ込めるように供される。
驚くことは、この小さなお店に、アラン・デュカスやフェラン・アドリアなど世界の名だたるシェフたちがこぞって食べに来ることだろう。
食事がほぼ全て出された頃に、
「これが手前どものメインディッシュでございます」
と言って出される炊きたての白米と炭火で焼かれためざしは、この東京での飽食の時代に、『本当のおいしさとはなんだろう?』というシンプルな問いを投げかけてくる。
大原の山に生えた草や葉や実を、大将は毎日取ってくる。
自然のくれたすべての恵みを味わい尽くすように、丁寧に作られたお料理をいただきながら、大将や女将さんと笑いながらお話をして、
「ああ、この店がやっぱり一番好きなんだなあ…」と思って、銀閣寺道でおふたりに手を振った。
★草喰 なかひがし
075-752-3500
京都府京都市左京区浄土寺石橋町32-3
http://tabelog.com/kyoto/A2601/A260302/26001800/

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