イヴ・サンローラン

イヴ・サンローランは、もしかしたら若い人には古臭いデザイナーだと誤解されているかもしれないが、イヴ・サンローランは、ファッションの世界において、数々の斬新なデザインでこれからも語り継がれるであろう天才デザイナーだ。
イヴは、クリスチャン・ディオールに見初められて、ディオールが亡くなった後のメゾンを21歳にして任されることになる。
アルジェリア系フランス人の血を引くイヴは、フランスや祖国の戦争に翻弄されながらも、華やかな注目を浴びる。
しかし、イヴ自身は限りなく繊細な性格で、デザイン以外まともに生きる術さえ知らない男だった。
やがてデザイン以外、すべてのことを委ねることの出来る生涯の恋人ピエールに出逢い、一生ピエールはイヴを守って生きてゆくことを違う…。
今回、伝記的映画かと思って観に行ったら、これはイヴ・サンローランと、彼を生涯に渡って支え続けたピエール・ベルジェの純粋なるラブストーリーだった。
繊細さゆえに過去のトラウマに囚われ続け精神病院に入りどん底にある時も、ピエールは逃げることなくイヴを支え続ける。
そしてイヴは、ピエールを生涯の伴侶と知りながらも、酒や薬や欲望に溺れてゆく…。
完全に愛されていると知りながらも、イヴはなぜ、新しい欲望を求め、奈落の底に堕ちてゆくのだろう…
この映画は、イヴ役の25歳の俳優ピエール・ニネが素晴らしい。繊細で狂気を孕んだイヴ・サンローランを見事に演じきっている。
ピエール役のギョーム・ガリエンヌも彼以外には考えられないキャスティングだろう。
あなたは、イヴ・サンローランと、ピエール・ベルジェのどちらに共感するだろうか?
僕は、イヴだった。笑
★イヴ・サンローランhttp://ysl-movie.jp

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