フリー・フォール

先日、ドイツ人のカップルと偶然飲み屋で一緒になって、この『フリー・フォール』を映画祭でやると言ったら、彼らが「素晴らしい映画だよ。ブロークバック・マウンテンよりも好きだ」と言っていた。
警察につとめるマルクは、妻が妊娠していて家も引っ越したばかり、すべてが順風に思えるのだけど、警察のトレーニングでカイに出会い、自分の中で封印していた欲望が燃え上がり、生活のバランスを崩していく話。
マルク自身の中にある『ホモフォビア』が痛い。なんとか生活を保とうとするあまり、カイに対して酷い当たり方をするのも、見るに耐えないものだ。
そして、マルクの奥さんの精神的な苦痛を考えると、自分のセクシャリティを隠して嘘をついて生きるのがいいのか、自分のセクシャリティに正直に生きるのがいいのか、自然に答えに導かれる。
ホモフォビアの問題を、じっくりと丁寧に描いた秀作。
カテゴリーgay

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