楽しい時間が終わる時に。

お花屋さんから貰った、燃えるようなラナンキュラス。

Kは、あまり感情を出さない。
それは、そういう環境で育ったのか、小さい時に何かがあって、自分で決めたのかは、わからない。
「今まで、誰かを好きになったことはないような気がする…」と言うのが、はじめにKに会った頃に聞いた言葉。
「どういうことが、人を好きになることなのか、自分の中で今一はっきりとわからないんです」
時々、一緒にいる時に、あまり感情表現をしないKを見ながら、「いったい僕のことどう思っているんだろうなあ…」と思うことがある。
でも、付き合い始めて、半年が経とうとしているけれども、Kも少しずつ変わって来ているような気がする。
月曜日は、僕は代休だったので、家でお粥の朝ごはんを食べて、伊勢丹にKのパンツを買いに行き、映画『シュガーラッシュ』を観て楽しんだ後、鰻を食べようとお店に入った。
すると、Kは、「あと、数時間しか、一緒にいられないんですね…」と、ぽつりとつぶやいた。
九州と東京で、離れ離れに暮らすふたりは、今のところふたりで精一杯頑張っても、会えるのは、月に二回がいいところ。ふたりで一緒にいられるその限られた時間が、とても愛おしく感じられる。
寂しそうなKを見ながら、堪らなく、守ってあげたいと思った。
羽田空港にまた、送って行く時に、寂しくなるのは嫌だから、『時間がない』ということに焦点を当てるのではなく、『今度会う時には、どこに行こうか?』という、次の楽しい時間のことに話題を持って行くようにしてみた。
別れる時も、姿が見えなくなるほど手を振りながら、せつなくならないように、見送ることが出来ました。
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