新宿2丁目のBridgeのマスターのセレクトで、『ゲイ映画』として有名な『召使(The Seravant)』という1963年のイギリス映画を鑑賞した。
ジョセフ・ロージーという監督の代表作なのだけど、これがとても不思議な映画だった。
貴族のトニーが、南米から戻って来てこれから住む家を決めたのだけど、そこでバレットという男を召使いとして雇うことにする。バレットは、スフレが上手で、身の回りの世話から料理、家の内装、花をいけるまで、家のことは何もかもやっている。
トニーには婚約者がいて、彼女とのデートを重ねるうちに、トニーが連れ込んだ妹が家に住むことになり、関係性が変化していく。
見終わった後に、「昨年話題になった韓国映画のパラサイトに似てる1」と思ったのだが、設定がそっくりだった。そして、映画を見ているうちに不思議な世界にはまり込んでしまったのだけど、この映画をゲイ映画と呼ぶのかどうか、ちょっと最後まで疑問に思ったのだ。
というのは、そこここに匂わせる程度にゲイテイストは出てくるものの、あからさまなゲイ描写はないのだ。
それでも、最後まで息の抜けない不思議な映画だった。