パレードを歩くこと。

影に隠れて映っていませんが。

清貴のコンサート

東京レインボープライドの初日の日曜日に、パレードが行われた。
パレードを歩いた人は、推定1万1000人以上。代々木の会場に来た人は、15万人を越えたそうだ。
僕は、朝から晩まで、『OUT IN JAPAN』のブースで撮影の補助をしていて、時間になるとパレードの隊列に並んだ。
パレードの隊列は、『Marriage for All Japan』のフロートへ。
いつもは、並んだらそんなに時間がたたないうちに歩き出すのだけど、今年は1時間半以上待った後で、ようやく動き始めた。
動き始めてすぐに、なんと、フロートの音源がショートしたように切れてしまい、そのまま僕たちは音のないまま歩き続けた。
音のないフロートというのはなんだか異様で、場がもたないというか、そのうちに皆口々に叫び始めた。
「ドーセーコン!ドーセーコン!」
「マーリーフォー!マーリーフォー!」
『同性婚』という響きに僕たちは大笑いして、『マリフォー』というのも、他の人にはマリモくらいにしか聞こえないだろうなと思いながら、笑いながら歩いていた。
そのうちに前を歩く香川からの原告カップルが、
「ただしさん…なんか、同性婚って、男根みたいに聞こえて恥ずかしいんですけど…」
「僕も、なんか、同性婚という音の響きがなんか昔から馴染めなかったんだよね…ついでに言うと、同性愛という言葉も、自分で言葉に出すのは嫌かも…なんか、罪の匂いがするというか、重たい感じがするんだよね…」
道の途中、たくさんの人がフロートに向かって手を振ってくださった。マリフォーのタオルを振り回して応援していることを伝えてくれる人たちもいた。
パレードで歩くことに、この国で意味があるのかどうかは僕にはわからない。
でも、僕たちは、清々しい気持ちで笑いながら、一緒になって歩くことができたのだった。
カテゴリーLGBT

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