宮古島に引っ越ししてから、100mくらい離れた左隣の家に10回以上挨拶に行っているけど、一度も会えずにいた。
その家は白くモダンな感じで、外には犬小屋があってコロちゃんという臆病なミックス犬がいた。
外から見える和室には虎の掛け軸がかかっていて、年配の方の家かな・・・と思っていた。
何回行っても会えなかったのは、この時期サトウキビの収穫で周囲の畑は大忙しのようで、朝から晩までずっと外に出たままのようなのだ。
そこで、朝7時過ぎに海を連れて散歩がてら行ってみることにした。
コロちゃんに声をかけながら吠えられながら入っていくと突然障子が開いて、中からゴルゴ13が現れた。
「今度隣に3人で引っ越して来ました。今後ともよろしくお願いします」
「あーはい」
「これ、召し上がってください」
お菓子を差し出すと、ゴルゴは急に笑顔になった。
宮古島の顔にはいくつかのパターンがあると思う。1つは鼻が丸く目がキラキラとつぶらな顔。そして伊良部島などで多いと感じる彫りの深い顔。
ゴルゴはこの彫りの深い顔立ちの部類で、黙っていると迫力がある。
これでやっと道を挟んだお向かいさんと左隣に挨拶ができた。右側には近くに民家がないので、ひとまずこれで挨拶は終了。