家のリフォーム屋さん探しで何社にも声をかけつつも、何ヶ月たっても見積りが上がってこなかったり、なかなか返事がもらえなかったり、びっくりするような見積もりだったりしたのだけど、家を決済する時にようやく助っ人Mさんが現れた話は前にここに書いた。
Mさんは72歳くらいの白髪のおじいさんで、物腰が柔らかく、こちらの話をきちんと聞いて、自分の思ったことを訥々と話してくれるようなタイプ。
大工さんは職人なので、堅物のイメージがあったのだけど、Mさんならばこちらの相談にのってくれながら一緒に作っていってもらえるような安心感を感じたのだった。
アメリカのカリフォルニアに40年以上行かれていた人で、なぜ宮古島に住むようになったのかはまだわからない。
だからといって、ルー大柴のように英語が日常会話に混じることは全くなく、英語が出てきたことも聞いたことはない。
僕たちの家のリフォームは細々と色々な箇所をしていかなければならなくて、その都度素材や色形を決めながら少しずつリフォーム作業を進めている。
Mさんには30代後半くらいのGさんという頼もしい若手男性がいっしょに着いていて、右腕となって作業をしてくれていたのだけど、その後、網戸の張り替えやペンキ塗りの作業の日になると、いきなり20代後半くらいの女性2人が現れた。
2人の若い女性は、Mさんのことをまるで親戚のおじいさんのように話しかけていて、ところどころで意見が食い違うと言い返したりしている。
それは、棟梁に楯突く生意気な女というよりも、親密さから来るラフなコミュニケーションのようだ。
Gさんも気さくな人です黙々と仕事をこなしつつも、海のことをとてもかわいがってくれる。
リフォームのある日はこの一座が我が家に8時半にはやってきて、夕方まで家の中でバタバタと作業をしていてとても賑やかだ。
海はこんなに人が家に来ることはなかったので、はじめ戸惑って吠えていたが、今はそれぞれの人を認識して懐いている。
このリフォーム工事、いつまでかかるのかまだまだ先が見えていないけど、一座の一人ひとりがとてもいい性格の人たちなので、僕たちも気楽にいられるのがありがたい。
こんな素敵な出会いに恵まれたことも、宮古島の神様の計らいのように思い、心から感謝している。