いつも海と一緒に散歩をして通る道に、いつも線香の焚かれた匂いがしていて仏像が置いてある場所がある。そこは、小さな建物でお坊さんのような男性と女性を見かけたことがある。
建物に書かれている情報からすると瞑想をする場所のようだけど、その前を毎日通りながら特に仏教にも関心はないので気にせずにいた。
先日何気なく白人のジョギングしているおじさんがこの道を通る時に、仏像に向かって立ち止まって手を合わせている姿を見かけた。
そのおじさんは英語しか話したところを見たことないのだけど、おそらくここの信者ではなさそうに見えた。
ある日僕は、立ち止まって海を座らせて改めてこの仏像をしげしげと眺めた。そして、「あの白人のおじさんのように、信者ではなくても手を合わせてもいいのではないか?」と思い手を合わせ日頃の感謝を口にした。
仏像の横には日めくりカレンダーが置いてあり、そこには毎日言葉が書かれている。その言葉を読んでからまた海と散歩を続けることにした。
その日から毎日僕はその道を通るたびに、仏像に手を合わせカレンダーの文字を最後まで読むようになった。
日本では昔から家のそばにこうやって仏像やお地蔵さんがあって、人々は毎日のように手を合わせていたのではないだろうか。