トム・オブ・フィンランド

トウコ・ラークソネンは、第二次世界大戦の後のフィンランドで、昼間は広告の絵を描く仕事をしながら、夜はひとり黙々と秘密の部屋にこもり、自分の妄想の世界を描き続けていた。
というのも、その当時のフィンランドでは同性愛が厳しく禁じられていたため、自分の性的指向さえも押し殺して生きる以外に道はなかったのだ。
やがてトウコは、自分の作品をどこか他の国で出版したいと考えるようになり、ドイツに行ったり、海外に自分の作品を送りつけることに。
トム・オブ、フィンランドという名前でサンフランシスコから火がつき、トムの作品は大人気になるが、世界ではエイズの流行とともにゲイへのバッシングが酷くなり、同性愛者には苦難の時代が訪れる。
信念を強く持ちながら、トウコはひたすら自分の信じる作品を描き続け、恥ずべき存在と言われていたトウコへの世間の評価も、やがて少しずつ変わっていく。
80年代90年代のゲイが置かれていた苦しい状況を思い出しながら見たのだけど、作品だけしか知らなかったトム・オブ・フィンランドが、こんな人生を歩んでいたのだと改めて感動した映画だった。
⭐️トム・オブ・フィンランドhttp://www.magichour.co.jp/tomoffinland/

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