マックイーン:モードの反逆児

新宿2丁目のBridgeのMから、ずーーーっと勧められていた映画『マックイーン:モードの反逆児』を、長野旅行から帰ってやっと見に行くことができた。
アレキサンダー・マックイーンは、言わずと知れたファッションデザイナー。2010年にファッション業界の頂点にいながら自殺をしてしまった。
去る2011年にはニューヨークのメトロポリタン美術館で回顧展があり、僕もMもニューヨークを訪れた際にメトロポリタンの素晴らしい展示を観ていたのだった。
これはドキュメンタリー映画で、マックイーンが、ロンドンのイーストエンド(労働者階級が多く暮らす町)で生まれ育ち、両親、お姉さんや従兄弟などが出てきて彼の幼少期を語っている。
やがて服飾の学校へ運良く進学し、それからは自分でぐいぐい道を切り開いていく様は、マックイーンが怖いもの知らずで自分の信じるものに向かって突き進む若者だったことがうかがえる。
彼がモード界でトップに上り詰めるまでの周りの友人たちやスタッフとのやりとりや苦労を見ていると、まるでマックイーンが自分の知っている友人のように思えてくる。
名声を勝ち得た後に、それを維持し続けていかねばならなかった尋常でないプレッシャーや、彼のうちに潜む、誰も心の底から信用していなかったような孤独感は、見ている我々の胸に寂しさとともに迫ってくる。
ただの天才ファッションデザイナーのバイオグラフィーではなく、ひとりの孤独なゲイの生きざまとしても、身につまされる珠玉のドキュメンタリー作品だった
M、ありがとう!
⭐️マックイーン:モードの反逆児http://mcqueen-movie.jp/

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