貝。

テングガイ。

スイジガイ。6本の角があり魔除けにもされている。

スイジガイ。

子どもの頃、よく石や貝を拾っては集めていた。
お墓でさえ、きれいな石を見つけると持って帰ろうとする僕に、母はその場に置いていくようにと叱った。
集めた石や貝は箱の中に入れて、時々誰もいない時にこっそり取り出して見てみるのだ。
「きれいな色だなあ…」「不思議なカタチだなあ…」
今でも家のお風呂には、美しい黄金比率で巻かれているオウム貝とヒトデが置いてあって、時々眺めている。
旅行中ほとんどモノは買わないのだけど、今回の沖縄では、古宇利島で貝を買って来た。沖縄は、珊瑚礁があるからか、とても豊富な貝が生息しているようだ。
持ち帰って来た貝は、しばらくの間リビングのセンターテーブルに広げておく。そして、時々手に取り、触っては、ひとしきり眺めてみる。
すると、今では遠くなってしまった沖縄の海を思い出す。
どこまでも遠く透き通っていて、波の音は聞こえない不思議な海のことを。
 
海に来ている家族や友達同士の笑い声がしていて、まるで時間が止まってしまったかのように平和だった海のことを。

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