イランイランノキ。

日本橋三越の屋上に、チェルシーガーデンという園芸ショップがあって、僕はほぼ、毎週そこを覗いている。
近くに得意先があるのと、都会の真ん中でありながら、緑に囲まれてベンチもあるので、一息つくには絶好の場所だ。
バラの季節には、バラの愛好家が押しかけるし、バラにとても詳しい有島さんという方がいるので、質問をしてもきちんと答えてくれる。
今日は、思いがけず、イランイランノキを見つけた。自然が作った不思議な造形に心奪われるとともに、近くによると、なんとも言えない甘い香りがした。
このような植物に会うたびに、宇宙の神秘を感じずにはいられない。この完璧な線の選び方、造形、香りは、暫く眺めていても飽きることはなく、想像力が働いてしまう。
勝手にイランの原産かと思ったら、インドネシア原産で、イランイランと言う名前は、『花の中の花』という意味のようだ。アロマテラピーに使われたり、新婚の初夜を迎える時にベッドに置かれたりするらしい。
まだ行ったことのない国の、はじめて目にした植物と、その土地の人との関わりを知ると、頭の中でまた、いろいろなイメージが膨らみはじめる。

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