宮古島に行ったら、そうそう母の家にもいけなくなるだろうと思い、このところ時間を見つけては母に会いに千葉まで行っている。
母と父は海に会いたがっているのだけどKはまだ年内は仕事もあるので、Kと海と車で家に行けるのは1月になってからになるだろう。
母はいつものように僕の好きなグラタンや唐揚げを用意して待っていてくれた。父は僕のために旅先で日本酒を買っておいてくれたようで、ビールをどんどん注いでくる。
二人は行ったことのない宮古島についてあれこれと聞いてくる。綺麗な海の写真を見せると「あらあ・・・綺麗ねえ・・・」と言った。
「冬は天気があまり良くないけど寒くないから過ごしやすいと思うよ。落ち着いたらゆっくりきてね」
「でも、宮古島で私たち、一体何をして過ごせばいいの?町はあるの?」
「町は車で15分くらいかな」「え?そんなに遠いの?」
「周りはさとうきび畑で遠くに海も見えるから気持ちいいところだよ」
そんな話をしながら、二人は宮古島の写真を食い入るように見つめていた。