熱海に住んでいた時の家は山の中で、裏側は完全に山だったのでとても湿気が多かった。
湿気が多いとわかるのは、家の中の様々なものがカビるから。
でも、宮古島に引っ越して来て、この梅雨時期の湿気は熱海の湿気をはるかに越えていた。
新しい畳にはカビがすぐにうっすらと生える。
下駄箱の中の革の靴にはカビがすぐに生える。
革のソファ、革のカバン、革のパスポートケース、革のアタッシュ、あらゆる革製品はしまっておくと必ずカビが生えている。
それから木製の使っていないハケやサラダサーバーなど、あっという間にカビが生える。
トランクの取手やカバンの四隅の革の部分にもカビが生える。
僕は、「あ、またか…しょうがないな…」くらいにしか思わないのだけど、Kはカビがとにかく嫌いのようで、見つけると親の仇を取ろうとするかのようにアルコールスプレーを振り撒く。
Kがカビを忌み嫌っている様子を見ていてたまらなくなり、衣類乾燥除湿機を買うことにした。
離島に住むということは、海風や湿気とも一緒に共存していくことなのだ。

