やまびこ

昔から時間ができるとよく遊びに行っていた修善寺は、実は熱海からもそれほど遠くなく、45分くらい車に乗れば、中伊豆の修善寺に行くことができる。

熱海に居を構えてつくづく思うことは、伊豆半島を中心に箱根や富士山の周りなど、どこに行くにもそれほど時間がかからないので、日帰りで十分堪能できるということ。昔はせいぜい1泊の旅行気分で訪れていた場所が、本の気分転換でひょいといって帰って来られるのだ。

海にとっては修善寺は初めてだったので、車を降りるなり興奮がなかなか治らずしばらく苦労したのだけど、こんなことも慣れだと思い、どんどん人がいる場所に連れ出すようにしている。

修善寺のお寺や橋を渡り竹林を歩いて、Kも海も初めての修善寺を味わっていた。

午後は、犬も入れるというお蕎麦屋さん「やまびこ」へ。「やまびこ」は小高い山の中腹にあり、その名の通り眺めがよく「ヤッホー」と叫びたくなるような山間が眼前に広がる。


テラス席は犬も連れ込みOKで、この日も次から次へと犬を連れた客さんが押し寄せていた。お蕎麦はきちんと美味しいし、天ぷらはびっくりするくらい量がある。


海は、こんなお蕎麦やさんでもおとなしくしていられるようになってきていて、時々店員さんに寄って行くくらいで安心した。これも、練習というか、慣れなのだろう。

犬と一緒に、山間の絶景に囲まれながら美味しいお蕎麦が食べられるなんて、それだけで修善寺に来た甲斐がある。

伊勢神宮へ。

伊勢神宮でお参りするのは何年ぶりだろうか?

Kと二人、東京で一緒に暮らし始めてからは、毎年のように節分前に訪れていたのだけど、このところ行けずにいた。今回、志摩で泊まった後、平日の人気の少ない伊勢神宮へ。

旅行で一番困るのは、海をその間どうするか問題。ちょっとスーパーで買い物する時は、窓を少し開けて車に置いておくのだけど、これも犬嫌いの人が車の窓の隙間から犬が食べてはいけないようなものを入れることがあると聞いたことがあり、スーパーでもなるべく急いで出てくるようにしている。

今回、ネットでペットの預かり業者を調べたところ、伊勢神宮の内宮の真ん前に「わんぱく神社」https://ise-wanpaku.jpというものを見つけた。実際に海を連れていくと、係りの人はペットショップで働いていたようで犬の扱いにも慣れており頼もしかった。海のサイズの犬でも30分880円なので、2時間や3時間安心して預けておけるならばこんな場所はとてもありがたい。


古いお札を納めて伊勢神宮をお参りした後は横丁をぶらつき、久しぶりに二人で外食をした。

関西まで足を延ばすことはかなりの時間車の中で過ごすことになったけど、そんなことも含めて海にとってはいい経験になったと思う。今度はフェリーに乗ったり飛行機に乗って海と一緒に旅行をしたいと思っている。

旬香

奈良を後にした僕たちは、今度は三重県の志摩を目指した。

せっかく和歌山、奈良と関西に来たのだから、ついでに伊勢神宮に行ってお参りしてこようと思っていたのだ。

志摩では、ホテル「旬香」へ。このホテル、海がすぐそばにあり、人が犬に対してやさしくとても親切。おまけに晩ごはんも朝ごはんも申し分なくとても美味しかった。

お風呂も大浴場の他に家族風呂があって、家族風呂には犬も一緒に入ることができる。僕たちは海を連れてお風呂に入り、海の体もシャンプーで洗ってあげた。

朝起きて海辺を散歩すると、真っ青な海が広がっていた。


⭐️旬香http://www.hotel-shunka.jp

Nのお墓参り。

和歌山に来たのは、Nのお墓参りを兼ねてのことだった。

Nとは、僕が29歳から10年間つきあった人で、10年間で別れた後、数年後に病気で亡くなったのだった。

4月5日はNの命日。桜が咲く頃になるとNの太陽のような笑顔を思い出す。

昨年もKと一緒にお墓参りに来たのだけど、今年は海を連れてのお墓参りになった。

線香をあげて、墓前で両手を合わせる。

Nに完全に愛されていたこと。

Nを心の底から愛していたこと。

その記憶は薄れることなく、誰も奪うことはできない。

誰かを愛して、誰かに愛されていたという確かな記憶は、僕の生命をいつも温かく包んでくれている。

犬御殿

週末と月曜日を使って、関西旅行に行くことにした。大型犬を連れての旅行は自動車で移動せざるを得なくて、泊まれる宿も大型犬ならば限られてくる。先ずは、車で和歌山の白浜を目指す。朝、8時半に出て、何度かサービスエリアで休憩をしながら白浜の宿にようやく着いたのは午後5時だった。

幸い今回の宿「犬御殿」は、ホスピタリティに溢れドッグランも併設された犬には過ごしやすい空間。部屋の真ん前は海が見渡せて、白浜の青い海が広がっている。

和室を歩き回る海

今日の宿泊者には、僕たち以外にも30代40代くらいのゲイカップルがいて、ダックスフンドを2頭連れていた。ゲイカップルが犬を2頭連れていることが時々あるのだけど、これはなんでなのだろう?1頭だとかわいそうなので、2頭目をすぐに飼いたくなってしまうのだろうか?(僕たちももう1頭スタンプーを飼いたいと思っているのでその気持ちもわかる)

食事の後に隣のドッグランに海といたら、そのゲイカップルが来たのだけど、海がそのうちの1頭を「わーい!遊ぼう!遊ぼう!」と執拗に追い回してしまい、逃げ回っていたダックスは金網に激突して脚から血を流すという事故になってしまった。

海をドッグランで放している時に、「一緒に遊んでも大丈夫ですか?」と聞いたものの、「こんな事故になってしまうなんてどうしたらいいのか・・・」と散々謝ったのだけど、二人は「大丈夫です。お気になさらないでください」というやさしい対応だった。

僕たちは肉球が傷ついてしまったのかと心配していたのだけど、どうやら爪を痛めてしまったみたい。海が6ヶ月の子ども犬とはいえ、謝っても謝りきれなく本当に申し訳ないことをした。

それと、もう一つ失態があったのだけど、家ではベッドで一緒に寝ているので、今回も海に大して何もケアせずに一緒に寝ようとしていたところ、Kがお風呂に入っている隙に布団を敷いたところ、Kが帰って来たら急に嬉しくなって興奮したのか、いきなり羽毛布団の上でおしっこをしてしまった。

もうおしっこで失態はしないものと思っていたのだけど、考えてみたらまだ6ヶ月の子ども犬、念には念を入れてオムツをしておくべきだった。お布団のクリーニング代として4千円かかったけど、いい勉強代になった。

⭐️犬御殿https://inugoten.jp

ドッグラン巡り。

海との旅行は、やっぱり海が中心になっていて、基本的に海が喜びそうな場所を探しては行ってみる。

下田への行きは、伊豆高原にある「愛犬の駅」で一休み。ドッグランには小型犬しかいなかったため、海を放つのは悪いと思って諦めた。その後、下田駅の隣にドッグカフェ「びわの木https://biwanoki.com」に行き、そこのドッグランで走らせることができた。

大きなびわの木があったようだが、台風で枯れてしまったらしい。気持ちのいいカフェ

日曜日は帰り道に修善寺方面にまで足を伸ばし、「ドッグランドhttps://izudogland.com」という犬の霊園もあるような場所に行き、思いっきり走らせた。


日常の散歩では、リードに繋がれたままなので走ることはしないのだけど、原っぱを走っている時の海は一番幸せそうだった。

晴レ屋

海を連れて、泊まりがけで行ける宿を探したところ、下田に良さそうな宿があったので急遽予約した。

犬は、子どもの頃の社会化が重要なようで、なるべく人間社会のいろいろなことを一緒に経験させると、大人になってからも色々な場面で適応でき、騒ぐことがないようだ。今まで、車やオートバイの音、商店街の人混み、カフェやレストランなど、少しずつ様々な経験を広げ、今回は宿に一緒に泊まることに。

犬と一緒に泊まれる宿は、全国でもそれほど沢山あるわけではないのだけど、ポツリポツリとあるようなので、今回は下田の「晴レ屋」に泊まってみることにした。

「晴レ屋」は、下田の駅から白浜に向かって行く途中を入った入江に面した宿。目の前がすぐ海なので、開放感がある。


宿は家族経営のようで、ご夫婦に高校生くらいのお嬢さんがお手伝いをしている。犬は2匹飼っているので、犬の扱いにも慣れているし愛情がある。

入り口に犬を洗える水道もあるし、館内は犬はどこにも連れて行けて、浴場にも脱衣場までは一緒に入ることができるし、朝ごはんも晩ご飯も、犬を一緒に連れて食堂で食べることができる。晩ご飯も朝ごはんも、凝った料理ではないけどとても美味しかった。


海は、食事の時、周りの犬があまりにも吠えるので少し反応していたけど、大人しく側でじっとしていられた。部屋は畳の部屋で、トイレが心配だったけど、トイレシートにきちんとおしっこをしてくれた。

海にとって、家以外の場所に泊まることは初めての経験だったのだけど、どうやら緊張しながらも僕たちと一緒の部屋に泊まることができた。

⭐️晴レ屋http://yado-hareya.com

松坂牛たんど

仕事終わりのKを待って、車で四日市へ向かう。

途中、浜松のパーキングエリアで休んだけど、三重県四日市にはすんなりと着いた。

愛知県を横断してわかることは、東名に沿って延々と工業地帯が続いていること。ちょっと川崎や横浜に似た風景は、どうしても経済を優先させて来た後に残った環境汚染のことを思ってしまう。

はじめて来た四日市は、たまたま奈良との中継点だから泊まることにした。

10時を過ぎてご飯が食べられるところを探すと、焼肉屋さんが近くにあった。


分厚い牛タンが思いの外美味しかった。

⭐️松沢牛たんどhttps://www.tando.cc/

喜多八

奄美大島では、「鶏飯」がとても美味しかったのはここに書いた。

それ以外では大抵ホテルの周りの龍郷で食べていたのだけど、最後の日には奄美大島の中心地である名瀬の和食屋さん「喜多八」でご飯を食べた。

「喜多八」は、女将さんを始め娘さんなど、すべて女性で切り盛りしているお店。2名だと予約はできないらしかったので、早めに店に行って入ることができた。料理は4000円のコース料理のみで、その中には5杯分のお酒も含まれている。

野菜をふんだんに使っていて、中には少し甘いお料理もあるものの、奄美大島らしいお料理をいただくことができた。

島らっきょう

刺身は酢味噌で
冬瓜と鶏肉
厚揚げ
塩豚の煮物

油うどん

旅の間ずっと思っていたことは、奄美大島と沖縄の島々との違いだった。鬱蒼とした山々があり、美しい入江の海が広がる奄美大島は、沖縄のようでいて沖縄とは違った美しさを持つ島であり、沖縄とは違った奄美大島独自の文化が残る島だった。

旅で体験することは、ネットでは得られない価値のあるものだ。また暖かくなったら、人ものんびりで穏やかなこの奄美大島にもう一度帰ってきたいと思ったのだった。

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大島紬。

奄美大島の「大島紬」は、イランのペルシャ絨毯・フランスのゴブラン織りと並ぶ世界三大織物だというをご存知だろうか?

大島紬とは、約1,300年の歴史を誇る日本の伝統的工芸品で、奄美大島を本場生産地(発祥の地)とする絹織物。

僕たちは今回、「大島紬村」というところでその大島紬が作られる工程を見学したのだけど、泥で何十回も染め絞りを入れた絹を、複雑な模様をデザインして決めてから丁寧に織っていく工程をつぶさに見ていると、一反が安くても30万円するというのも頷ける。

何十回とシャリンバイで染める。

シャリンバイから色を煮出す。
ルリカケスも見られる工房の庭
織物のデザインを決めてから、どこにどの色を染めるかを決める。
仕上がりを想定して色を入れる。
龍郷柄

黒のように漆黒ではなく、泥を使った微妙な色調は、繊細で奥行きがある。本当は、お揃いの着物を仕立てたいと思うけど、それほどのお金は持っていないので、今回は記念にコースターだけ買って帰った。

こんな小さなコースターでも、使いながらあの奄美大島の大島紬の工程を思い出すのだ。

⭐️大島紬村http://www.tumugi.co.jp/index.html