我が家の庭の真ん中に槙の木(イヌマキ)があって、前の家の持ち主によって枝を盆栽のように紐で力づくで下げられては枝振りを整えられていた。
その姿が痛々しくかわいそうに思えたので、先日この枝という枝を鋸で切ってあげて、紐も全て取り払って自由にしてあげたのだった。
でも、よくよくその槙の木を見ると、枝の中に蘭の葉っぱが見え隠れしていて、木のてっぺんに向かって伸びているのがわかった。
その欄を切り離して植え替えてあげようかとも思ったのだけど、欄の根っこは槙に絡みつき、切らなければ離れそうにもなく断念したのだった。
その欄が、槙の木の中からいきなり花を咲かせ始めた。
オレンジと園児のような色は妖艶で、大樹に寄生しながらも美しい花を咲かせる姿に驚かされた。
年老いても尚、若い生き血を吸いながらエネルギーを蓄えている美しい女郎のようだ。

