OUT IN JAPAN

いよいよ『OUT IN JAPAN』のティザーサイトが公開された。まずはムービーをご覧いただきたい。http://outinjapan.com
(この中に僕もいます)
『OUT IN JAPAN #001』の写真展は、Gapフラッグシップ原宿にて、4月21日(火)〜28日(火)の8日間にて開催される。ぜひ観に来てください!
4月24日には、本サイトが公開されるので、楽しみにしていてください。
★妹のGがハフィントンポストに記事を書きました。合わせてお読みください。:「LGBT、当たり前になるように」写真家レスリー・キーが語る、自分らしさ。そして愛のかたち【動画・画像】
http://www.huffingtonpost.jp/2015/04/14/lgbt-out-in-japan-leslie-kee_n_7066944.html

渋谷区 同性パートナシップ条例の行方。

渋谷区で可決された『同性パートナシップに関する条例』は、現渋谷区長が身を艇して通してくれたようなものであり、区長の任期が今月で終わることを考えると、不穏な動きも出てきている。
日本ではじめてLGBTに対して、ストレートと並ぶ権利を認めようと試みるこの条例は、十分な論議が交わされていないとか、国より先に区がやることではないとか、内容がよくわからないとか、様々な反対意見がある中で可決に至った。
今月末の区長の選挙の結果によっては、もしも反対派の区長が誕生したら、せっかく可決された条例も、放ったらかしにされたままになり、みんなが思い描いていたように実施されていかないかもしれないのだ。
様々なLGBTに関するプロジェクトが重なって動く中、一段落しそうに思えた矢先、今回の区長選がとても重要な選挙であることがわかり、更に忙しい毎日に突入した。
渋谷区の条例に興味のある方も、またそうでない方も、ぜひこのビデオを見ていただき、一緒に考えていただきたいと思う。https://m.youtube.com/watch?v=O4iCaBMWQck
僕の弟のようなFの語るこのビデオを見ていて、僕も涙が出た。
性的少数者だからと言って、自傷行為に及んだり、自殺をしてしまう中学高校生などの若者の数は、ストレートの6倍だという。
そんなこと、絶対にあってはならないことだし、なくしていかなければならないと思うのだ。

まっちゃん

二丁目の老舗ゲイバー『九州男』に、まっちゃんに会いに行った。
まっちゃんは、OUT IN JAPANの撮影に参加してくれたので、カミングアウトにまつわる思い出を書いてもらうためだ。(間も無くOUT IN JAPANのWEBが立ち上がるので、楽しみにしていてください)
『九州男』は、30年以上になる老舗。まっちゃんは、67歳。それでももう、35年以上、ほとんど毎日の出来事をメモにして書き留めている。昔は手で紙に書いていたようだけど、今はiPhoneの中のメモに書き留めていた。
僕「まっちゃん、フレディ・マーキュリーと出来たの、いつだっけ?」
まっちゃん「あれは、19◯◯年5月11日!」
Queenのフレディ・マーキュリーは、その翌年にもまた、まっちゃんに会いに来たそうだ。お店には、その当時のフレディ・マーキュリーが、まっちゃんと肩を並べてこちらを見ている写真が飾ってある。
まっちゃんを見ていると、67歳になった今でもなんとも言えずかわいいし、若い頃はとてもモテたというのも頷ける。(巨根だというまことしやかな噂もあるのだが、確かめたことはない…笑)
みんな年をとる。僕もあなたも。そしてそれは、ほんの少し僕たちにとって、不安なことでもある。
でも、こうしてまっちゃんを見ていると、幸せそうに年をとる人もいるのだとなんだか温かい気持ちになれる。

フランス人と日本人のゲイカップル。

ホワイトアスパラガス

トルテッローネ。Nが鴨を分けてくれた。

フランス人のXと日本人のYは、つきあいだして14年になるゲイカップル。今月の頭にXの故郷に行き、親戚や友人を集めて結婚式を挙げたばかり。Xから連絡があり三人でエミリアでランチをした。
結婚式では、有名なビアンのミュージシャンがギターで歌ってくれた曲が素晴らしかったと、その時のシーンを思い出して熱くなるX。Yはフランス語がわからないので、結婚式の一部始終を、Xの弟さんが横で英語に通訳をしてくれたそうだ。
フランスでは、昨年同性婚を認めはじめたようで、ヨーロッパの中では少し遅い方かもしれない。(ちなみにイタリアはまだだ)
ふたりはずっと一緒にいられたわけではなくて、Xが大使館の仕事で台北Yが東京、Xが東京勤務になるとYがアメリカ勤務になるというように、14年のうちの11年間くらいは、遠距離でつきあいを続けていたようだ。
今は一緒に暮らし始めて3年。生活習慣の違いから小さな喧嘩をすることはあるけれども、もう、二度と離れて暮らすことは考えられないという。
薬指に同じ指輪をしながら幸せそうなふたりを見ていると、こちらまで幸せな気持ちになる。
ふたりは、ゆくゆく子どもを育てたいとも考えている。そして、ゲイカップルが子どもを持つことについて、様々なところから情報を取り寄せている。
でも、先のことを話し出すと、ふたりの顔がちょっと曇った。
X「日本に11年もいたから、私は今度、転勤をしなければならない時期なのです。ニューヨークかロンドンかデュッセルドルフに…」
Y「いつまでもこの状態は続けられないとはわかっているので、いつか、僕が仕事を諦めて、彼について行こうと思っているのです。どちらかならば、僕の仕事を犠牲にした方がいいので…」
僕は、僕が以前10年間つきあったけど、亡くなってしまったNのことや、今のKのことなんかを話した。XとYは、Nの話を聞きながら、ちょっと涙ぐんでいた。
僕「なるべくふたりが一緒にいた方がいいと思いますよ。人生は一度きりしかないのだから、こんなに愛し合っているのだから、これからも少しでも一緒に過ごした方がきっと幸せですよ」
別れ際ふたりは、「今度は友達を連れてirodoriに遊びに来ます」と言って手を振った。ふたりからは幸せなエネルギーが目に見えるように放たれているようだった。

丹田。

数年前に呼吸法を習っていた時に、「丹田を意識して、丹田を意識して。」と言われていた。「丹田」とは、おへその下およそ9センチくらいの場所を言う。
呼吸を意識してする時には、丹田を自分の方に引き寄せるように意識しながら、鼻から息を静かに出すことに集中するようにと教わった。息は吐くことによって自然と身体の中に入ってくるからと。
瞑想をする時にも、実はこの「丹田」に意識を集中することが一つの方法であると教わったことがあるし、武士が切腹をする時も、「丹田」を切り裂くことが切腹の方法であったようだ。
最近はジムとは別に、先日ここにあげた施設で姿勢を整えるトレーニングをしている。
そこで下の腹筋を意識するトレーニングで、またしても丹田が出てきた。おへその下を引っ込めて、身体を丸めずに腹筋運動をするように…。(大抵の人は、腹筋運動を身体を丸め込むようにしていないだろうか?これでは下の腹筋は使えていないということだ)
この施設は、大学野球やプロ野球選手が来ていて、痛みを和らげたり、リハビリをしながら身体がより円滑に動くようにと指導を受けている。そして彼らにも同じように「おへその下を意識して…」という指導が入る。
施設でトレーニングをした後は、毎回腹筋が筋肉痛になっていて、この分だとうまくいけば、夏までにすっきりとしたお腹になるのも夢ではなさそうだ。
そしてその手がかりは、「丹田」にあったのだと、今になってはたと気づいたのだ。
気づいてから、ことあるごとに自分で「丹田」を意識するようにしている。電車に座る時も、デスクに座る時も、立っている時も、「丹田」を意識して体幹をきちんと使えるようにと。
そうそう、人前で話をする時も、「丹田」に意識を集中することができれば、落ち着いた話し方が出来るという。
「丹田」とは、人間にとってとても重要な場所だということがわかりはじめたところだ。

ヤスミン・アフマド

世の中に恋愛映画は無数にあるけど、いつまでも心に残る恋愛映画は、そんなにないような気がする。
僕の大好きな恋愛映画の一つに、マレーシアのヤスミン・アフマド監督の『細い目』がある。
ヤスミン・アフマドは、51歳という若さで急逝した女性監督。作品はDVD化されていないが、時々東京で回顧展が行われて、素晴らしい作品を今でも観ることができる。(明日から、シネマート六本木にて)
恋愛の始まりは、ある種のマジックのようなものだ。生まれも育ちも違うふたりが、この広い世界で偶然出逢い、化学反応が起こり、惹かれ合う…。
せつなく、息もできぬほど狂おしく恋い焦がれたことは、誰もが経験したことだろう。
映画『細い目』は、あの胸騒ぎや、せつなさ、息苦しさを、そっくりそのままもう一度思い出させてくれる稀有な作品だ。
主人公と一緒に、胸が膨らみ、傷つき、ボロボロに涙するに違いない。
『細い目』を観て、もし気に入ったら、『グブラ』『ムクシン』『ムアラフ改心』などもおすすめする。
★マレーシア映画ウイークhttp://odd-pictures.asia/mfw/film/

世界一好きなお弁当。

京都は、実は僕が10年間つきあって、昨年亡くなってしまったNとの思い出の地でもある。
Nは京都の大学を出たので京都に特に思い入れがあり、一年に何度もふたりで京都に出かけては、様々な美味しい料理を食べ歩いたものだった。
今回、Nが亡くなったことを知り、僕がみんなより一足先に京都に入ったのは、ふたりで行った思い出の京都を、僕一人で歩きたかったから。
駅からタクシーでいつもの京都ホテルに荷物を預け、真っ先に『河久』に向かった。
『河久』は、生前Nが大好きだった洋食割烹のお店。何度か足を運ぶうちに、僕もいつの間にかこの店の料理に魅せられてしまったのだ。
京都に来て、『菊乃井』や『桜田』などの正統派京料理を続けて食べていると、ちょっと和食じゃないものが食べたくなることがある。
そしてそんな時、『河久』の鴨ロースや鳥の手羽を食べるとホッとする美味しさを感じるのだった。
大将は話好きで、京都のことにとても詳しいので話していても勉強になるし、息子さんが今は若旦那になっていて、長く通っている僕のことをたいせつにしてくれる。若旦那は僕のそばにつきっきりでいて、ずっと僕に話しかけてくれるのだ。
ゆっくりとお弁当を食べながら、若旦那とNの話になって、Nがここのお弁当がどんなに好きだったかを思い出したら、涙がこぼれてきた。
Nはいつも東京に帰る時に、『河久』に立ち寄って、僕とふたり分のお弁当を買って、新幹線の中で食べながら帰るのが好きだった。
「うまいな!うまいな!」と僕に微笑みながら、本当に美味しそうにお弁当を食べる人だった。
「ああ、このお弁当を、Nに食べさせてあげたいなぁ…」
そう思いながら、世界一好きなお弁当を食べ続けた。
★河久http://www.kawahisa.com

緒方

巨大な平貝

若竹煮

稚鮎

ほぼ1年ぶりの再訪だ。
今回は4人のため、カウンターではなく奥の部屋へ通された。奥さんも大将も僕のことを覚えていてくれたので、何度も何度も顔を見せに来てくれた。
『未在』などの正統派京料理の店と違って、ちまちました料理ではなく、『緒方』は、飾り気がなくがっつり一品一品大きめだ。
赤貝と、サヨリと、平貝のお造りは、僕が貝自体あまり好まないので、食べきれなかったけど、貝好きにはたまらないだろう。
お吸い物は、ハマグリに百合根、ハマグリの天ぷらに、若竹煮、稚鮎、そして、ご飯は3種類の中から選ぶことができる。
二回行った感想は…
ミシュラン二つ星なのだけど、同じ星つきでも、『なかひがし』や、『さ々木』や、『桜田(閉店してしまった)』なんかとは違って、まだまだかもしれない…という感想になってしまった。(貝ばかりだったのが、僕にはこたえたのかもしれない)。
それでも、友人の食通たちの間では、この店の人気は根強く、京都で一番好きな店にあげる人も多い。
★緒方
http://tabelog.com/kyoto/A2601/A260201/26012136/

三芳

祇園に、お肉専門の割烹料理屋さんがあるというので、前からチェックをしていたお店。Kが肉好きということもあり、ミシュラン一つ星の『三芳』へ。
店はとても綺麗で、カウンターと後ろのテーブル座席がある。今回、シンガポールの友人カップルと4人だったので、テーブル席へ。
メニューは、メインのお肉によって値段が違っている。その時々のヒレか、ロースか、神戸牛か…シンガポールの友人カップルはすかさず「Kibe Beef…」というので、神戸牛に。
「4人だとかなり分厚く霜降りが切れますから、きっとうまいですよ…」と言われ、メインを楽しみにしていた。
牛タンの刺身、新玉ねぎとみすじの碗もの、牛肉と雲丹のご飯、竹の子と牛タンの焼きもの…どれも肉なのに、部位も違うし調理が違うから飽きることなく食べられる。
和食の美味しい出汁と合わせてあった煮物は、シンガポールの友人たちも気に入ったようで、出汁まで飲み干していた。
メインのステーキは、何もしなくても塩だけで言うことなく美味しいし、ご飯と味噌汁と漬け物が出て来てホッとしていたら、煮物には昆布で巻いた牛肉が潜んでいた…
祇園の割烹料理屋は日本一だと思うのだけど、その多様性においても、まだまだ知らない店が沢山あって、奥深いものだと改めて思い知らされた。
★三芳http://tabelog.com/kyoto/A2601/A260301/26002222/

Tokyo graffiti

今月号の雑誌、『東京グラフィティ』をご覧になっただろうか?
実は第二特集で、LGBTを特集しているのだ。
◯様々なカップルの自然体の写真。
◯結婚式を挙げたビアンカップルとゲイカップル。
◯タイムスリップ写真館という、同ポジの写真で歳月が経って同じ格好している写真。
◯What’s LGBT?
◯渋谷区議会議員、長谷部健さんのインタビュー
◯カップルがキスをしている写真
◯レインボー日記
LGBTに関してとても充実した内容なので、ぜひコンビニや書店で手に取ってもらいたい。
※以前、試写会で観た映画『パレードへようこそ』が、先週末から公開になっている。僕は何度も涙した。ぜひ!http://jingumae.petit.cc/banana/2359495