ユートピアファーム

朝9時にユートピアファームに行き、先日いただくことになっていたブーゲンビレアの大きな木を採掘する作業をはじめる。

会長がとても丁寧にブーゲンビレアの扱い方を教えてくださる。

とげが鋭く怪我をしないように、とにかく慌てないでゆっくりと枝をひとつずつ切っていくようにと教えてくれる。

僕たちは3本のブーゲンビレアを1時間半かかって掘り上げ、枝枝を切ってビニールハウスの外まで運んだ。

うちの車には乗らないので、これまた会長が自ら軽トラックで3本の木を運んでくれた。

家の庭では植物を見ながら、こういう雑草はすぐに抜いた方がいいとか、肥料は鶏糞がいいとか、色々教えてくれる。

無事に根付いた頃、また様子を見に来てくださるというので、それまで大切に育てなければと思う。

会長は仙人のように穏やかで気持ちのいい波動を放っている人。

僕たちは会長に会ったことで、自分の精神状態まで緩やかになって行くような気がした。

バナナ。その1

バナナを植えて1年半くらい経っただろうか。

はじめに4本植えたバナナの木は順調に大きくなっていったのだけど、今年の台風で一番大きかった木が折れてしまったのだった。

いつになったらバナナの実がなるのだろう?と半ば諦めかけていた頃、ふと見ると明らかに今までの葉っぱとは違う葉っぱが出ていることに気づいた。

葉っぱ自体が小さく丸く、真ん中の茎の色が今までのと違って赤い。

「これはもしかしたら花かもしれないよ」

Kも一緒になってバナナを見つめた。

実のなる木の成長を見守ることのなんと楽しいことか。

ユートピアファームのブーゲンビレア

宮古島の我々の住んでいる近くに、「ユートピアファーム」という素敵な農園がある。

農園といっても、観光客が入れるビニールハウスを中心とした農園で、公園のよう。

園内は、ブーゲンビレアやハイビスカス、アラマンダなど南国で美しく咲き誇る花がまるで夢の国のように美しく咲いているのだ。

僕はずっとAZZURRAに大きなブーゲンビレアが欲しいと思っていた。

ブーゲンビレアはあるのだけど、蔓性のものではなく花付きもまばらなことが多い。

ブーゲンビレアの大きな木をバルコニーなどに絡ませて、インスタ映えするようなスポットは作れないものかとずっと考えてきたのだった。

ふと思いついて近くのユートピアファームにメールを入れてみる。

「販売はしていないと書いてありますが、ブーゲンの大苗を譲っていただけませんか?」

すぐに連絡が来て「会長に直接お電話してください」とのこと。

すぐに電話をすると、今すぐおいでということになった。

ユートピアファームに着くと、園内を案内してくださり、そういった苗が欲しいか?と聞かれた。

「テラスに巻き付けられるくらいに大きな木に育てたいんです」

「じゃあ、いいのがあるから案内するよ」

そう言って会長はビニールハウスに案内してくれて、中に入ると大きく育ったブーゲンビレアが植えてあった。

「これがいいんじゃない?spれと、あっちにある白と赤の2色のやつも綺麗だよ」

「おおお!すごい大きいですね・・・」

僕は内心ドキドキしながら大きな木を見ていたら、会長が言うのだ。

「これはただで差し上げるから、時間のある時に掘り起こしにおいで」

「え?えええ???ただなんですか?」

「ああ、マンゴーは高いけど、これはいいよ」

思いがけずブーゲンビレアのでっかい木を2本もいただける幸運を授かったのだった。

ゲッキツ

「ゲッキツ」が、宮古島では自生している。

別名シルクジャスミンと言われるその花は、開花時には遠くからでも匂うほど、甘い香りを放つ。

葉っぱは光沢があり小さく密になり美しく、観葉植物になるのもよくわかる。

開花時には蝶々がどこからともなく集まるのは、卵を産みつけているのかもしれない。

東京で観葉植物として売られている植物はゲッキツだけではないのだけど、

その高価な値段を思うと、こっちにはそこらへんにいくらでもあるのにな・・・

と思って不思議な気分になるのだ。

オクラ

オクラは宮古島で長い間店頭に並ぶ大切な野菜。

そんな身近な野菜なのに、今まであまり本物のオクラが栽培されている状態を見たことがなかった。

オクラは実がなり始めるとあっという間に大きくなってしまうため、

一日中に何度も収穫するというのをラジオで聞いたことがあった。

海を連れて散歩をするコースに、ふとみるとオクラがなっていたのを見つけた。

その姿は予想に反して、実が空に向かって実っていたのだ。

野菜や植物のこともまだまだ知らないことだらけですね。

台風の後の庭。

台風は、庭の一番大きく育っていたバナナの木を薙ぎ倒して行った。

海の塩分を多く含んだ雨は植物の葉を茶色に枯らし、強い風は全ての葉っぱを根こそぎ吹き飛ばしていった。

台風の前は、家の庭が天国のように多様な花々が咲き乱れていたのだ。

でも台風が去った後の庭は一体どこから手をつければいいのかわからないくらいに荒れ果てていた。

でもそんな中、急に咲き始めた花もある。

玉すだれという花で、球根になっていて自然に増殖する植物だ。

なぜだか宮古島のこの辺りに自然に生えていて、雨の後に真っ黄色の美しい花を咲かせる。

荒れて何もかもボロボロズタズタになった庭で、急に咲き始めた真っ黄色の美しい花を見て、小さな勇気をもらったような気持ちになったのだ。

デイゴ

デイゴの花が咲き、風を呼び嵐が来た・・・

有名な島唄の出だしの歌詞に出てくるデイゴは、沖縄県の県花だ。

宮古島にも時々大木で咲いているのを遠くから見ることはあったのだけど、今日散歩していたら低い場所に花が咲いていたので写真を撮ることができた。

木の上の方に群れて咲いている姿はよく目にしていたけど、こうしてちかくで見るとなんとも不思議な形をした花だ。

宇宙の創造主が作ったと思わせる多様で完璧な色と形。

見ていると吸い込まれそうな美しさ。

サガリバナ

サガリバナをご存知だろうか?

宮古島では梅雨の頃から梅雨明けにかけてサガリバナが見頃を迎える。

サガリバナは夜に咲くので、ライトアップされているサガリバナをよるに見に行くことができる。

僕たちの家の向いに原生林が残っているのだけど、そこで先日サガリバナをはじめとした数種類の植物の植樹祭が行われたようだ。

その原生林の一角は実は公園になっていて、湿地を囲んで芝生が植えられている。

人が全然来ないような場所なので、僕たちはよく海を連れて行ってリードを放し駆け回らせているのだ。

今日、公園に行ってみたらサガリバナを初め、マニラヤシなどの樹木の苗がいくつも植えられていた。


いつかサガリバナが咲いたら見に行ってみたいけど、ライトアップされていなかったら蛇がでそうでなかなか見に行く勇気がない。

ひまわり

家の斜向かいのひまわり畑が見頃を迎えている。

学生の頃、7年間くらい表参道で生花を習っていた。

その頃、「秘すれば花。秘さざるは花なるべからず」という言葉をよく教わった。

花というのは秘するものである。

正面向いて、雄蕊も雌蕊もこちらに向かって何もかも見せているような生け方は花ではないと。

その頃、満面の笑顔のようなひまわりが一番嫌いだった。

下品の極みに思えたのだ。

でも今は、夏の暑さに負けずに太陽に向かって咲くひまわりが、

何よりも好きな花になった。

ひまわり畑。

家の斜向かいの畑にひまわりが咲き始めたのを以前ここに書いた。

いつになったら満開になるのだろう?と思っていたら、この所の天気のせいかかなり先揃ってきたように思う。

昼間は観光客がたくさん来ては写真を撮って行くのだけど、僕たちも海さんと記念に写真を撮っておいた。

海さんはひまわりには全く興味はなさそうにしていた。