リネンのパジャマ。

シーツは、100%リネンのものを使っている。
イタリアのBellora社のものだが、リネンのシーツは、一揃えするとなると嫁入り道具に入れられるくらい高価な買い物になる。
それでも、かれこれ16年間使っているうちに生地はこなれて来て、それでいてへこたれることを知らないリネンは、十分元をとっていると思えるし、一生手放せないと思う肌触りを持っている。
前にもこのブログに書いたことがあるけど、真冬でもパジャマは、リネン100%のものを着ている。
素肌にリネンのパジャマに、リネンのシーツに包まれる夜は、一日の終わりにリラックスできる時間だ。
さて、リネンのパジャマなのだけど、数年前くらいはコンランショップやヨーロッパのリネンショップなどでは3万円くらいするものしか置いてなかったし、身幅も大きく僕の体型にも合う物がなかなかなかった。
それが、日本の『メーカーズシャツ鎌倉』で、6300円のリネンのパジャマを発見した。
それまで『メーカーズシャツ鎌倉』は知っていたものの、ロゴのダサさなどから『安いシャツ屋さん』くらいのイメージしか持っていなかったのだけど、実際に6300円のリネンのパジャマを購入して着始めると、パジャマの形も生地も縫製も、この値段とは思えないしっかりとした物だということがわかった。
僕は、パジャマは毎日洗濯するので、3年間くらいが過ぎると沢山の洗濯の後、上着が破れてしまう終わり方になるのだけど、それも6300円という価格なら許せる範囲ではないだろうか。
日本のメーカーで、こんなにきちんとした洋服を、この値段で出していること自体に感動するし、今度は他のリネンのシャツなんかの商品も試してみようと考えている。
やるなあ。メーカーズシャツ鎌倉!
★Makker’s Shirts 鎌倉 http://www.shirt.co.jp/

GALLERY QUAN

もう20年以上の付き合いになる友人Hともうひとりの友人Kが、一緒に銀座のアップルの裏にアンティークジュエリーのお店をオープンさせるので、そのロゴや名刺などを頼まれて作った。
今日はそのギャラリーのプレオープンで、親しい友人たちを集めてワインを飲みながら、忘年会も兼ねて久しぶりに騒いだ。
昔からHは、アンティークの店で細細と働いていたのだけど、松屋銀座にショップが入ってからは、伊勢丹などにも時々出店するようになり、少しずつうまく商売も拡大して来たようだった。
そして今回、小さいながらも銀座の一等地に自分たちのお店を構えるまでになって、本当に運もいいと思うし、彼らの努力の賜物だと思う。
20年前は、一番ひ弱に見えたHが、今日は銀座のオーナーになったのかと思って、少し大きく立派に見えたし、何よりも幸福そうだった。
costume jewelry という、本物の宝石を使わない40年代から70年代のアクセサリーは、本物を使わないがゆえに大胆なデザインであったり、少し買いやすい値段だったりするらしい。
シャネルなどが有名だけど、ジャクリーヌ・ケネディなども好んでこのcostume jewelry を身につけていたというだけあって、大胆でありながら繊細なデザインだったり、じっくり見ると不思議な魅力に満ちている。
気軽に入れるお店なので、銀座に行くことがあれば、覗いてみてください。煉瓦亭の並び、Swissという洋食屋さんの2階です。

New Bakance という定番 2

惚れ惚れする美しさ。

この夏、Kとお揃いで買った鮮やかなブルーの996は、暑く、楽しかったこの夏を象徴するかのように輝いて、いつも僕の足元を飾っていた。
夏の終わりとともに、いつもの僕の定番であるグレーの996を買った。1300の『百恵ちゃんのくちびる』に例えられる履き心地はないものの、996のシックなグレーは、チノパンにも、デニムにも合わせやすく、寡黙で目立たず男らしいアイテムだと思っている。
靴は何足くらいお持ちだろうか?
僕は、全部で12足。(意外と少ないでしょ?)
Aldenが5足。
New Balanceが3足。
Clarksが2足。
Dannerが1足。
Nikeが1足。(これは足に合わないので捨てる)
靴が好きなので、イメルダのように持てたら楽しいだろうけど、本当に好きで履きたいと思う靴は、実はそんなに無いというのが僕が44年間で学んだこと。AldenもNew BalanceもClarksもDannerも、どれも高校生の頃に買った形を、今も繰り返し履いている。
今回のように、同じ型番の靴を繰り返し買っても、新しい靴を履く時は胸が弾む。電車の中や、レストランで自分の靴を見ながら、「俺の靴は、なんて素敵なんだろう…」と何度も何度も眺めてしまう。
ジムのロッカールームに上がる時などに靴を脱いでまた眺める。「なんて素敵な靴なんだろう…」
☆New Balance という定番 1 http://jingumae.petit.cc/banana/1645567

浴衣。

福本潮子さんの着物。

これだけの繭が着物に!

妹的存在のGが、浴衣を買いたいと言う。
はじめは、伊勢丹でスタイリストが提案する、新しい浴衣のようなものはどうか?と勧めた。僕も、初日に見に行ったのだけど、二つくらい面白い浴衣があった。
でもG曰く、「僕もいい年なので、そういう流行の浴衣ではなくて、きちんとした浴衣を作りたいんです」と言うので、銀座にある、いきつけの『もとじhttp://www.motoji.co.jp/otokonokimono/』に連れて行った。
『もとじ』では、丁度、染色家の福本潮子展をやっていた。世界的に有名な染色家の方で、今現在は、シャネルのショールームの壁を飾ったりもしていて、美術館やギャラリーで作品は見ることが出来るらしい。
日本ならではの『藍色』にこだわり、白から濃い藍色までの溜息の出るようなグラデーションに、目が釘付けになった。彼女の作品は、伝統的な日本の文様だけに限らず、どこか無国籍であり、モダンだ。
この『もとじ』の浴衣、仕立てるとなるとはっきり言って、値段はそこそこする。でも、『もとじ』の浴衣がいいなあと思うのは、古き良き日本を大切にしながらも、新しい浴衣を提案しているところだ。
Gの選んだ生地も、斬新なデザインでありながら、歌舞伎の伝統から引き出されたものだった。
2年に一度くらいしか浴衣は作らないのだけど、Gの浴衣を一緒に見ていたら、新しい浴衣仕立てるって、なんて贅沢なことだろう…と、僕まで、今年も浴衣を仕立てたくなってしまった。
お気に入りの、涼やかな浴衣を着て過ごす夏の日は、日本という国に生まれたことを、なんだか誇らしく思えるに違いない。

ポロシャツ。

Horn G.M.T

Waimea

この頃、ポロシャツばかり着ている。僕のお気に入りは、写真の、『Horn G.M.T』と、『Waimea』。
鹿児島のゲイバー、『Ken’s Bar』で、カウンターに座って飲んでいた時のこと。
ママが急に身を乗り出して、僕のポロシャツの胸元を掴んで来た。見ると、片手にはハサミが握られている。
僕が、「なんですか?」と驚いてたずねると、ママは、「ほつれているところ、綺麗に切ってあげようと思って…」
僕「 あ、これ、こういうユーズド加工なんです…(´・_・`) 」
ママ「あら!わからなかったわ…恥ずかしい!」
…なんだか、銀座のママのような気遣いだと思って、みんなで大笑いだった…
鹿児島の『Ken’s Bar』、とても温かなお店だ。また行きたいな。

フレンチ ラコステ。

ラコステが、今年で80周年を迎えたそうで、色々な柄や国旗のポロシャツを出している。
そんな中で、20年ぶりに日本で、フレンチラコステ『L1212』(通称フレラコかフララコ)が復活した。
パッと見、違いは分かりづらいけど、よく見るとボタンが二つ穴だ。フランスのトロアの自社工場で製造されるフレンチラコステは、上質なピケ素材で風合いが素晴らしい。
今まで、どちらかというとTシャツを好んで着ていたのだけど、ポロシャツならば、会社にも着ていけるのと(本当はTシャツでも構わないけど、襟がある方が会社では馴染みがいい)、学生の頃、ピンクのフレンチラコステを持っていたので、ちょっと懐かしくなって買ってみた。
昔から、服装にうるさい人たちが好んで着ていたフレンチラコステ。
今着てみると、日本製のようにカチッとしすぎていなくて、程よくラフで、柔らかさを感じるところが気に入っている。

リネンのシャツ。

リネンが好きだ。
パジャマも、
ベッド周りのシーツもデュベカバーも100%リネン。
これからどんなに時代が変わろうとも、
僕は、化繊よりも、リネンを身につけると思う。
この夏は、リネンのカラフルなシャツが流行のようだ。
(ちなみに、ショーツも、カラフルできれいな色の、
膝上スリムが流行らしい。昨年の真逆です)
カラフルなリネンのシャツも、いいなあと思うけど、
一番好きなのは、真っ白なリネンのシャツ。
僕の定番は、『マーガレットハウエル』のリネンのシャツ。
アイロンをびしっとかけても綺麗だし、
洗い立てのラフなリネンの肌触りも素晴らしい。
イタリアのルイジ・ボレッリのリネンのシャツは、
エレガントで美しいけど、
マーガレットハウエルのシャツは、どちらかというと、
『THE SHIRTS』といった感じ。
着る人の個性を、うまく引き立ててくれる気がする。
このシャツは、おそらく7年くらい着ていると思うのだけど、
リネンのシャツは着込んでいくと、どんどん肌触りが
身体に心地よくなって来る魅力があるし、
汗をかいても、すぐに乾いてくれるのもうれしい。
今年はリネンのシャツの値段も、
ぐっと求めやすくなっているので、
カラフルなリネンのシャツを、大人買いしたいくらいだ。

レインボーレイングッズ。

ようやく雨が降りはじめて、紫陽花は、雨に濡れて喜んでいるように見える。
雨が降りそうか、降らなそうかわからない、今日のような日には、この折り畳み傘を持って歩く。
時々、地下鉄の出口でこの傘を広げる時に、声をかけられることがある。
「あら〜、綺麗な傘ね〜。どちらでお求めになられたの?」
「ニューヨークですけど、表参道のMOMAショップで売ってますよ」と答える。声をかける人は大抵、白髪を紫色に染めたようなお婆さんだ。
この傘が、いいなあと思うのは、気分が暗くなりがちな雨の日に、広げるだけで明るい気持ちにさせてくれるところ。そして、周りも、ギョッとして、振り返る人がいたりするところ。
こんなレインボーレイングッズって、ありがたいな。

NEW BALANCE という定番 1

996

高校生の時から、ニューバランスを履いている。
矯正靴の製造をしていたニューバランスの履き心地は、1300という品番をラルフローレンが「雲の上を歩いているようだ」と評したことで話題になり、その包み込むような感覚は、『百恵ちゃんの唇』とも言われていた。
僕の定番は、この1300と、996なのだけど、今日、他の靴の修理でニューバランスに行ったら、4月に996のブルーが出たようで、夏らしい色に惹かれて買ってしまった。
そして買いながら、Kが一緒にいたら、色違いで履くのもいいかもしれないなあと考えた。(Bridgeの店子Hが、お揃いのシューズってかわいいと言っていたので洗脳されたようだ)
表参道から戻り、早速Kに、週末会った時に、同じ靴を買うのはどうか?と聞いてみると、喜んでいるメッセージが送られて来た。そこで、品番を送り、僕はブルーなんだけど、グリーンはどうかな?と聞いてみると…
「ブルーはTさんらしい派手な色ですね。グリーンもキレイだけど…なんて言うか、僕にはどちらも派手過ぎます…」という返信が…
よくよく考えてみると、Kと知り合った時も、黒い洋服に身を包んでいたし、ワードローブも、黒か紺か鼠色(敢えてグレーではない)ばかりだし、総天然色レインボーの僕の洋服とは真逆…
その後、気を取り直して、もう少し地味な色がある、1400の紺かグリーンはどうかと問いかけると、すぐに、「これはキレイですね」という返信が来た。
博多の天神辺りで、ふたりで買い物をする、なんでもない週末を、今から楽しみにしている。(気づいたら、また、おのろけに…)
※まったくの余談だが、学生の頃の友人で、「ニューバランスで踏みつけられると感じる」という男がいた。彼は今も、踏みつけられているだろうか…

守護神

東京では、17年ぶりの大雪。
昨日も今日も、質実剛健なダナーを身につけた。
横殴りの吹雪にも負けず、
足元をきっちりガードして、水分は靴下に一切染みて来ない。
クライアントへ向かう道のりも、坂道で足を取られそうになったけど、
ダナーががっちり守ってくれた。
学生の頃から履き続けている、頼りになる僕の守護神。
こういう人に、いつか、なりたい。