熱海城。

熱海には城があって、熱海の景色には欠かせない存在となっている。

海を連れて行ける場所を探していたら、熱海城が犬を連れて入れるとのことで初めて行ってみた。

結果的には城の中には入らなかったのだけど、絶景が楽しめることがわかった。


熱海で絶景と行ったら、この熱海城が良いと思う。

3人でお散歩。

東京に編集作業のため出かけていたのだけど、作業が思いの外早く終わったので、Kが帰ってくる前に僕が東京から帰って来た。

5時間くらい一人でお留守番をしていた海は、トイレシートを噛みちぎっていたけど、うんちまみれということはなく、ほんの少し足で踏んでしまっているようだった。帰って来た僕は海を連れてお風呂に向かい、ついでに丁寧に全身のシャンプーをした。

シャンプーの後は海は少し興奮していたのだけど、しばらくして落ち着いたので白菜の鍋を作っていると、ちょうどKが家に帰って来た。Kは、海が荒らしていなかったか心配していたようだけど、それほど散らかってなかったと知るとホッとしたようだった。

ご飯を食べて、暗い近所を懐中電灯を持って散歩に出かけた。

海は3回目のワクチンが終わっていないため、本当はまだあまり外を歩かせてはいけないのだけど、家の周りの歩道の上ならば良いだろうと、少しずつ散歩をし始めたところなのだ。

首輪とリードがついているのに、走りたくてたまらない海は時々ダッシュして走ろうとする。それをKが静止しようと声をかける。その回数も、少しずつ減って来て、僕やKの顔を時々振り返りながら歩くようになって来た。

3人でゆっくりと歩く散歩ははじめてなのだけど、こうして3人が一緒にいるだけで海が幸せそうに喜んでいるのがわかる。

そんな海やKを見ながら、僕もささやかな幸せを感じていた。

床屋。

12月に一度髪を切って以来、ずっと美容院に行けず、帯状疱疹になってしまったので若い女性に会うのを控えていたこともあり、髪の毛はぼうぼうに伸びまくってしまっていた。

どうにも始末に負えなくなってしまったので、熱海で美容院を探していたところ、Kがネットから床屋さんを探して来てくれたので、予約をして行くことにした。

考えてみたら、中学生の途中から美容院に行くようになってしまったので、床屋さんに行くのは中学生以来。昔は床屋が当たり前だったのに、いつのまにか美容院になったのは、きっと色気付いて原宿の美容院に通い始めたのがきっかけだろう。

熱海の町中にある床屋さんは、40代始めの男性が一人でやっていて、話し好き、女好きなノンケ。なんで女好きかというと、今時カレンダーが水着を着た女の子のカレンダーなのだ。こういうカレンダーを見るたびに、これが男だったらどんなにワクワクするだろう?と思うのだけど…。

今回行った床屋さんは、サービスのつもりかずっと話しをしていたが、美容院や床屋であまりたくさん話をするのは面倒臭い気がする。人によっては話をしたくてたまらない人もいるとは思うが、僕は話したいことがあれば話す。それもほどほどくらいがよくて、あとは放っておいて欲しい。

何十年ぶりかに、床屋さんで顔を剃ってもらったのだけど、これが最高に気持ちよかった。

綺麗に正確に顔を剃りあげて行く手際の良さに感動した。

熱海に引っ越したのをいいことに、これからお気に入りの床屋さんを探すつもり。

大分からの小包。

Kの実家から小包が届いた。

中を開けると、みかんとひじき、干し椎茸、天草、海藻、いりこなどたくさんの種類の干物が入っていた。

僕がひじきが好きで、大分の国東のひじきが柔らかく美味しいといつも話していたので、Kがお母さんに話したのだろう。

ひじきや天草は、お父さんが採りに行ったようで、寒いのに申し訳ないような気持ちになった。

いりこは随分立派なものなので、買ったんじゃないかと心配になってKに聞くと、いりこも安いみたいだから心配いらないとLINEが来た。

まだ会ったことのないKのお母さんとお父さんとは、こうやって時々送られてくる小包でつながっている。

いつかお会いできる日が来たら、温かい小包のお礼を言いたい。

RICE BALL

海と一緒に行けるカフェやレストランが熱海にないかと調べたところ、いくつかあったので安心していた。その中で今日訪れた「RICE BALL」というカフェは、これぞ『熱海の母』的なママがいて、最高なお店だったのだ。

「RICE BALL」は、熱海の旧市街(来宮の下)海沿いの道に面している。道の外にいくつも席が並んでいるけど、ワンちゃんは店の中まで入れるというのだ。電話をして混み具合を聞くと、今なら全然空いているとのこと。すかさず「ワンちゃんもいますか?」と聞き返されて、いますと答える。

寒い風が吹いていたので店の一番奥に座ると、犬用にお水とおやつも出してくれる。僕たちが入って注文すると、少ししたらどんどんお客さんが犬連れで入ってきた。

お店は、60代くらいの化粧の濃いママと、もう一人はナチュラルな肝っ玉かあさん系の女性。二人とも気さくで、犬が大好きな様子が伝わってくる。

店でおとなしく座っている海

海をはじめ犬たちは、それぞれ他の犬の様子を伺ったり、遠くても反応しあっているのがわかる。お客さん同士も犬を飼っているという共通点からか、和やかに話が始まる。

帰り際、ママが出てきて海を抱っこした。海はまだ他の人に抱かれるのに緊張している様子で、それでもママはお構い無し。海は大型犬なので、3ヶ月と言っても大きな犬に見えるので、通常誰も怖がって触ってくれない。僕たちは、海を触ってくれるママさんがいて喜んだのだ。

昭和の飾らない下町情緒があって、きっぷのいいママがいるお店。この店なら毎週末だって訪れたい。

⭐️RICE BALLhttp://www.riceboll.info

叔母の誕生日。

父には一人妹がいて、父が5歳の時に祖父(父の父)を無くして以来、祖母と3人で暮らして来たこともあり、妹との絆は尋常じゃ無いくらい厚かった。

自分に子どもができなかった叔母は、僕たちのことをとても可愛がり、、柴犬とヨークシャーテリアを叔母のおかげで飼うことができた。

叔母は3歳の時に父親を亡くし、祖母と父と3人で苦労をしたせいか少し偏屈なところもあって、僕の母と喧嘩になったり、僕の兄と喧嘩になったり、兄のお嫁さんと喧嘩になったり、人との付き合い方でいつも問題を起こすような人だ。

僕は一方的に怒られたことはあるけど喧嘩にはならず、付かず離れずの関係を続けているのだけど、誕生日の日にはお花を贈っている。

今年は昼過ぎに電話が来たので、届いたのかと思ったら、僕からの贈り物が来ないので心配になって電話をしたそうだ。

調べてみると僕が書いた住所が間違っていたようで、再配達は夜になることになった。

81歳を迎えた叔母は、自分の亡くなったあとのことを心配しているようで、「親戚はあなた達しかいないから、最後は頼むからね」と言っていた。

叔母のことを思うといつも僕は、自分たちのようなゲイも同じだなあ・・・と思うのだ。子どもを持たない僕たちは、お終いの仕方をきちんと考える必要がある。

「叔母さんは心配しなくていいからね。僕たちが最後はきちんと見るから」

そんな僕の言葉に、少しは安心してくれただろうか。

週に一度の東京。

今のところ、東京へは週に一度仕事で出かけている。

12時02分の新幹線に乗って、新幹線の中でお弁当を食べて、40分で品川に着いたら山手線に乗り換えて、新橋のプロダクションには13時に着くことができる。移動もしながら食事もできて、これってなかなか近くないだろうか?

今はまだ海を長時間一人にしたくないため、仕事が終わると一直線で新幹線に飛び乗る。一刻でも早く家に帰りたいときは、熱海駅からタクシーに飛び乗ればあっという間に家に着く。

熱海に引っ越して2ヶ月半が経とうとしているけど、今の所不便を感じることは、新宿2丁目でお酒を飲んでいられなくなったということと、映画を観に行けなくなったことくらいだろうか?

新しい場所での暮らし方にも、少しずつ慣れて来たところ。

田舎生活での、日常品の買い物。

熱海に引っ越して来て一番変わったことは、買い物の仕方だろう。

30年近く渋谷区に住んでいた頃は、週に3回から4回はスーパーに行って買い物をしていた。帰り道にピーコックに寄ったり、伊勢丹や高島屋の地下で買って帰ったり、OKストアには一日置きに通っていたように思う。

熱海に引っ越してからは町まで遠いということもあり、なるべく買い物は週に1回で済ませるようにしている。野菜とお肉を中心に買うのが基本で、それに加えてパンや卵、うどん、豆腐や納豆を少し多めに買い足しておく。

チューハイやワインなどの重たい飲み物はもっぱら宅配で、僕の家には階段が50段以上あるため、宅配のお兄さんやお姉さんが運んで来てくれると申し訳ない気もするけど、amazonや楽天に大いにお世話になっている。

そういえばコンビニにも行かなくなった。前は家の向かいにコンビニがあったためか、ほぼ毎日買い物していたように思う。でもいざコンビニが遠くなるとそれほど必要性を感じることもなく、無ければ無いでやっていけるんだと改めて思ったのだ。

食材は工夫して料理するようになった。買い物をするときは先の日の料理までは想像せずに、毎日その日食べるものをある食材で作るようになった。たとえ作る料理に足りない野菜があっても、代案の野菜で補ったり、お肉が少なければ他のものでタンパク質を補う。

買い物が1週間に1度になると、自ずと買い物に使うお金も少なくなるものだ。今はほとんど外食はしないので、以前よりも食費がかなり減っていると思う。

暮らす場所が変わったことで、今までこうでなければならないと思っていた暮らし方も、別の暮らし方があったのだと気付かされた。

ジモティー。

引っ越しに伴って大きな冷凍冷蔵庫を買ったので、東京から一つ持ってきた冷凍庫が不要になったため、捨てようか迷った末に、まだまだ使える品物なのでジモティーで欲しい人を探すことにした。

東京ならまだしも、熱海で冷凍庫なんて欲しい人がいるのかな?などと思っていたら、次から次へと欲しいという人が現れた。

2018年製造の冷凍庫で、まだまだ使える感じなので5千円にしたのだけど、「こんなことなら1万円にしとけばよかったね」と言ってKと笑った。

要らないものがなくなると、贅沢な空間ができる。

まだまだ和室には手放したいものがたくさんあるので、これから少しずつ処分していこう。

さよなら、年賀状。

ずっとここ何年も、年賀状をやめようと思いつつ、ずるずるとやめられずに続けていた。

でも、今年は年末が忙しかったこともあり、ついに年賀状をやめる決断をした。

どうやってやめるかなのだけど、年賀状をいただいた方に、寒中見舞いをお返しするという方法にした。

寒中見舞いには丁寧にお礼を書きつつ、「勝手ながら今年で年賀状をやめてしまいましたが、今年もどうぞよろしくお願いします」と書き添えることにした。

ある種、身勝手な辞め方になってしまうかもしれないけれども、これで年賀状から解放されるのかと思い少しほっとしている。