鶯と啄木鳥。

我が家の周りは、山なので、毎日色々な鳥の声が聞こえる。

シジュウカラやメジロはたくさんやって来るし、今の時期は「ホーホケキョ」と言う鶯の鳴き声で目覚める。

鶯は、声が聞こえても実は下の藪の中にいたりするので、なかなか見えることはないのだけど、真剣に探したら見つけられると思えるほど、そこら中に鶯が鳴いている。

家の前の大木には、鳥が穴を開けた跡があって、そこに啄木鳥(キツツキ)がやってくる。

啄木鳥は木の幹を一生懸命つつきながら、虫を探しているのだろうか。

鳩のような大きさで、体の上がグレーでお腹が渋いレンガ色のような鳥もよく中庭にやってくる。この鳥を調べたら、イソヒヨドリと言う鳥で、ヒヨドリとは別の種類らしい。

ここに住んでいる間に、出会う鳥の名前や習性を知りたいと思う。

海を散歩しながら、僕はいつも鳥の声に耳を済ませている。

伊豆グランパル公園

伊豆高原には、「伊豆グランパル公園」というところがあって、犬を連れて園内に入ることができる。

公園といっても様々な乗り物やレストランがある公園で、家族連れで賑わっていた。


こういう場所に犬を連れて来られることがありがたいのは、子どもをはじめ老若男女が自然と集まっているから。

そんな中に海を連れて行って、突然走り出す子どもや奇声をあげる子どもにも驚かないように慣れてもらおうという算段だ。

中にはドッグランもあって、犬連れのカップルなんかが楽しそうに来ていた。

レストランも外の席ならば犬同伴ではいれるのもありがたい。

思えば、東京で犬連れで入れるお店を探すことは難しかっただろうと思う。

その点、静岡県は至る所にドッグカフェやドッグランがあるのでありがたい。

お茶にお呼ばれ。

先日ここに書いた、熱海在住の上品なおばあさんから電話があり、東京に行く前に僕に会いたいとのこと。今日、Kと二人でお家にお邪魔した。

おばあさんはお茶の先生で、麻布十番に家を構える70代。ダックスフンドのクリちゃんと一緒に海の見える大きな家で暮らしている。

初めて会った別れ際におばあさんは僕に、「今度奥様と一緒にいらしてください」と言ったのだけど、僕はその場では「わかりました」と伝えて、後で電話をいただいた時にすぐに自分がゲイであることやパートナーのKと一緒に暮らしていることを話したのだ。

するとおばあさんは何にも驚く様子もなく、「私の周りには女性同士のカップルがいるの。はじめは私もそう言う人たちのことわからなかったんだけど、おつきあいするうちにとってもいい方たちだったのでなんとも思わなくなったわ」

おばあさんの家に行くと、りんごをシナモンで煮てあって、次々にお菓子が運ばれて来た。

僕の仕事の話や、おばあさんのご家族の話、亡くなった旦那さんの話、今の息子や娘さんの話、Kの仕事の話・・・色々と話が尽きることなく、楽しい時間を過ぎすことができた。

僕は若い頃は、年寄りは自分とは違った世代の退屈な人たちだと勝手に思っていたのだけど、今はもちろんそんな風には思っていない。

歳を重ねた人たちは、その人その人生きて来た経験の豊かな、自分にはわからない驚くような人生を歩んで来た人たちなのだとわかっている。

おばあさんは僕たちが帰った後の、大坂なおみ選手の決勝戦を心待ちにしていた。

広尾。

今日は広尾の編集室で仕事をしたのだけど、僕が高校へ行っていた頃、東京の中で最も高級で憧れていた場所は「広尾」だった。

美術学校の友人が、「もしも私が救急車で運ばれることがあったら、とっさに広尾病院まで!」と言うと言っていた。

自分が広尾の近くに住んでいると思われたかったのか、お見舞いに来てくれる人が、広尾病院ならば気持ちがいいと思ったのか、同時はそんな虚栄心を笑い物にしていた。

広尾に行くたびに、そんなことばかり話していた高校時代を思い出す。

三寒四温。

寒い日が三日続いた後、暖かい日が四日続く。今のような季節の移り変わりを「三寒四温」と言うことがある。

こんな移り変わりのある季節の中では、時々寒さによって心も不安になることがある。

不安を感じたら、温まることだ。

夜ならば熱いくらいのお風呂に浸かる。朝ならばシャワーを長めに胸の上部に当てる。

スープを作ってゆっくりと飲むのもいい。

身体が温まると、気持ちも安らいでくる。

そして、得体の知れない不安は、勝手な自分の妄想か、、勝手に想像してありもしない不吉な影を映し出してしまっただけだとわかる。

生きていることができれば、大抵のことは、なんとかなるものだ。大丈夫。

バラを植える。

前の家から運んで来たバラを、ずっと植えたいと思いながらも、帯状疱疹を患い体調もすぐれなかったので後回しにしていた。

2月に入り、身体も少しずつ元気を取り戻して来たようで、ようやく自然にあれこれとやり残したことをやれるようになって来た。

暖かな休日に、思い切ってバラを植え付けた。Kが僕を心配して横で手伝ってくれたのだけど、無事にバラを植え付けることができた。

新しいバラも植え付けた

今まで長い間、ずっと東京のマンション暮らしだったので、コンテナで咲くバラしか見てこなかったのだけど、初めて熱海で地面にバラが植えられることになったのだ。

これからゆっくりと地面に根をおろし、やがて美しい花を咲かせてくれる日が今から待ち遠しい。

坂の上のおばあさん。

海の3回目のワクチンが済んでから毎日、海を連れて午前中と午後に2回、散歩をしている。

近所の探索も兼ねて毎回ルートを決めずに、思いつきで散歩をするようにしている。

僕の家は山の斜面にあって、山の中ではかなり上の方なのだけど、家の上にはもう2つくらい道があって、そこにはお金持ちそうな邸宅が並んでいる桜並木の通りがある。

その並木を歩いている時に、ダックスフンドを連れた上品なおばあさんと出会った。

ダックスフンドは盛んに海に吠え掛かって困ったのだけど、海は遊びたいようで尻尾を振り続け、ひょんなことから立ち話になった。

僕「ここは静かでいいところですねえ」

おばあさん「あら、どちらから?」

僕「東京の渋谷区です」

おばあさん「あら、私は麻布十番なの・・・コロナでしばらく東京には帰っていないのだけど・・・」

おばあさんは家を見せたいから来てくれと言いお家に案内してくれた。

おばあさんの家からは遠くに海が見えて、広い庭に、お茶室まである立派な作りだった。

おばあさんは、東京でお茶を教えているので、こちらでも落ち着いたらお茶の教室を開きたいとのこと、僕も、お茶を習ったことなどなかったので、このおばあさんだったらお茶を習うのも楽しそうだと思い、話が盛り上がった。

帰り際に電話番号を交換して、近所のおばあさんとお友達になったのだ。

熱海の海。

熱海の海といっても、うちの犬の海ではなく、熱海の海の話。

熱海は相模湾に囲まれているのだけど、海が意外と綺麗だ。

同じ相模湾でも神奈川県の多くの海はどういうわけか汚くて、夏場に例年水質の汚い海で上位を占めているのだけど、住んでみてわかったことなのだけど、熱海の海はどういうわけか綺麗だ。

冬場で人もあまりいないのもあるのかもしれないけど、夏場でも下を見ると透き通って見える。

多賀(南熱海)の海

多賀(南熱海)の長浜海水浴場
熱海の海

熱海の海

僕が考えるに、半島や岬が多く伊豆半島の山から脈々と流れ出ている綺麗な水に答えがあるような気がするのだ。うちの家の飲料水が引かれている柿田川は日本全国の水質の中でもお墨付きの日本の名水100選にも選ばれ、三代名水にもなっているようだ。

暖かくなったら、先祖は水鳥猟をしていたといううちの海を、海に入れる日を楽しみにしている。

節分と快気祝い。

2週間ぶりに大学病院に行った。

歯痛・耳痛・頭痛・喉痛と、酷い痛みが続き、左半分を疱疹が出ていた年末から1ヶ月少し経ち、毎日飲んでいた薬がちょうど切れるので診察に。

先生「本当に珍しいケースでどうやら後遺症もないようですね。きっとまだお若いからなんでしょうね。また痛みが出たらいらしてください」

僕「先生にお若いなんて言われて、しばらく元気いっぱいで生きていけそうです!」

続いていた神経痛も、いつのまにか消えていたようで今はもう気づかなくなっていたようだ。

2月2日が節分になるのは生まれてはじめてなのだけど、今日はじめて恵方巻きというものを買って来た。

帰り道に中島水産市民市場という魚屋さんで海鮮巻きを一本と、恵方巻きを半分。

本来ならば吉方を向いて巻いたまま食べるようだけど、そこは省き普通に切って食べた。

巻物を切る時はそのまま切らずに、一度ラップでピッタリと巻いてから切ると綺麗に切れる。

明日から、春がはじまる。

あたみ桜。

前回、あたみ桜のことは書いたけど、この時期、ほぼ満開になっているというので、ドッグカフェ「RICE BALL」に行った後、糸川沿いを散歩した。

おやつをくれないかとKを見つめる海

あたみ桜はソメイヨシノのように2週間で咲いて散るのではなく、1ヶ月くらい順番に蕾が開いてゆくようだ。

それと、花色のピンクが濃いせいか、ソメイヨシノよりも少し八重桜に近く見えて重厚な印象の桜だ。

コロナで観光客が少ないため賑わいはないが、どこよりも早い春が熱海には咲いている。