スズメバチとの戦い。

庭で、スズメバチを見かけるようになってしばらく経つ。

見ていると、大きな樹木の樹液に来ているようで、樹液に群がっている虫を食べているのか、樹液を吸っているようだ。

どうやら今の時期がスズメバチが巣を作り始める時期のようなので、僕は昼間、庭の軒先や家の裏を見回っては、巣を作り始めた形跡がないか調べて回っている。

僕は小さな時に原っぱを兄たちと歩いている時に、知らずに蜂の巣を踏んでしまい、大軍の蜂に囲まれて頭を刺されて高熱を出したことがある。

蜂に2回刺されると命に関わるようなので、注意しないといけないと思っているが、Kは極度にスズメバチを恐れていて、家に帰って来ても時々庭を見ては、スズメバチが来ていないか観察している。

田舎に住むことは、虫との戦いでもあるのですね。

熱海の初夏。

久しぶりに会った海は、とてもかわいく、僕たちとの散歩もとても楽しそう。熱海の海沿いにある「ライスボール」に行き、店員さんも海を見るなり嬉しさのあまり絶叫していた。

その後、熱海の海を散歩したのだけど、海沿いには南国の花「ジャカランダ」が咲き始めていた。


ジャカランダは、世界三大花木のひとつで、ブラジル原産のようだけど、ポルトガルに持ち帰られて国花になっている。

お隣の湯河原にも植えたそうだけど、どういうわけか気候が合わないのか土が違うのか、なかなか花が咲かないということだけど、熱海は海に沿ってたくさんの紫色の花が開きはじめている。

ビーチには人も結構いて、海水パンツで泳いでいる人や、日焼けをしている人たちも。


ふと海の中を覗くと、ルリスズメダイが泳いでいた。ここはまるで南国だな。

歯痛。

左側の歯の奥の方が嫌な不具合感があり、このところ夜眠れずに気になっていた。

朝起きて、今日こそは病院に行こうと思い、熱海の国際医療大学病院に行った。この神経痛のような痛みは、年末に苦しんだ「帯状疱疹」による神経痛の痛みがまだ残っていると思ったのだ。

病院を受信したところ、時間も経っているし、帯状疱疹とは考えにくいので、歯科医にいくことを勧められた。

熱海にある歯科医に電話して「左の奥の歯が痛いので、見てもらえませんか?」と聞くと、「予約がいっぱいなので6月にならないと空きません」と言われてしまった。これが2つ続き、諦めた。

予約がいっぱいなところにいきなり入れてくれと言うのでしょうがないかもしれないが、こちらとしては痛みを感じているから頼っているので、なんとか5分でも時間を作ってもらえないか?と思うけど、そんなことも言わずに電話を切った。

心配したKが遠隔で歯科医を探してくれて、そこに電話すると、6時半に来てくれとのこと。「助かった・・・」と思い、病院から帰って来たKが車で送ってくれた。Kは海と熱海の海岸で待っていて、僕だけ歯の治療へ。

左奥の被せていた歯の下がおかしいとのことで処置をしてもらったのだけど、この地元に愛されている歯医者さんの処置がとても素晴らしく、終わった後に先生に抱きつきたいくらいだった。

Kと海と家に帰って来てご飯を食べる。たかが歯の痛みだけど、家族がいるってそれだけで本当にありがたいと思ったのだった。

立岩トンネル。

伊東に出かけて伊豆半島を南下してから、海岸沿いを熱海に向かって帰ってくる時に、伊東の次の宇佐美を過ぎて熱海市に入り、網代が近づいてくると「立岩トンネル」がある。

この立岩トンネルを過ぎると、熱海の町が海の向こうに美しく浮かび上がる。

山に沿って家々のある伊豆半島の美しさを感じる瞬間であり、地中海の町のようにも見える。

そして今は、帰って来たな…と思える瞬間でもある。

果てしない庭の手入れ。

春の庭はやることがいっぱいあって、Kのいる週末になんとか二人でやろうと思っていても、やりたかったことの半分くらいしかできない。

●レモンや柑橘系の植え替え。
●ギボウシの植え付け。
●アガパンサスの植え付け。
●バラの竹酢による消毒。
●タイムの植え込み。
●雑草の引き抜き刈り取り。

斜面にかなり大きな庭があるのだけど、一体で様々な雑草がはびこり、どこから手をつけたらいいのか困ったなあ・・・という状態だったので、まずは入り口から玄関までの階段や道をアプローチに沿って両側を綺麗にすることだけに専念して雑草刈りを。

レモンや柑橘系の植え替えをしようと思っていたのだけど、大きな鉢を引っ越しの時に3つ重ねていて、そのうちの2つがくっついたまま抜けず、Kと二人格闘するも結局抜けなくて1つしか植え替えられなかった。

アガパンサスとギボウシはKに手伝ってもらってなんとか仕上げることができた。懸命に作業をすると庭仕事はとても疲れるもので、数時間でヘトヘトになる。

「一気に全てやろうとしないで、またゴールデンウイークにやればいいじゃん」

Kに諭されて今日のところは半分くらいで片付けた。庭仕事で体を動かした分、ご飯が美味しい。

食料を買わない週。

食料を買うのは、週末に一度、平日はそれを朝昼晩と料理して過ごしている。

先週末は小旅行をしていたため、途中で買い物をせずに帰って来てしまった。数日食べるものくらい冷蔵庫と冷凍庫にあると思い、熱海に散髪にでもでるついでに買い物をしようと考えていたのだ。

でも、帰宅して冷蔵庫冷凍庫のストックを見渡していたら、工夫をすれば今週くらい十分食べていける食材が備蓄してあることに気づいた。

トマトは切れてしまったけど、生野菜が無ければ無いで他の根菜などを食べればいい。それに、冷凍した小松菜とニラがある。

肉類も、普段は食べないようなラムチョップやマグレカナール(鴨肉)などは冷凍してあるし、鴨のコンフィや牛肉や豚肉はストックがいくらか残っている。魚はアジの干物や鮭と銀鱈が冷凍してある。

週末に一回買い物に行くと、15,000円からお酒を入れると20,000円くらい使うのだけど、これが1回分買わずに済むのかと思えば逆に得をしたような気分になった。

こうやってたまに敢えて買い物に行かない週を作ってもいいかもしれない。それによってあるものを自分なりに工夫して料理して食べるのもなかなか面白いと思っているところ。

テニス肘。

ここ3週間くらい左の肘が痛くて、瓶の蓋を開けたりすることもできないし、フライパンや中華鍋を左手で持って右手で皿に取り分けることなどができずにいた。

そのうち良くなるだろうと思っていたのだけど一向に治る気配がなく、Kも見るに見かねて土曜日の午前中はやっていそうな大学病院の整形外科に車で送ってくれた。

左肘がこんなに痛いのは、筋トレをしていた時なんかにたまにあった故障のようにも思えるけど、今は全然ジムにも行っていないので心当たりがまるでない。

強いて言えば、ずいぶん前に家の下に前の住人が置き忘れていた紫陽花の鉢(直径1メートルくらいのもの)を、通路で邪魔だからとKと無理をして上に持ち上げたことがあった。その時は痛みもなかったのだけど、その後この力仕事のせいで肘を痛めたのかも知れない。

お医者さんは、「テニス肘ですね・・・しばらく安静にしておいてください」と言って、湿布とサポーターのようなものを出してくれた。

夜、眠る時に、僕がそそくさと寝ようとしていると、Kがやさしく湿布を貼ってくれた。こんな時にいつもKのやさしさを感じるのだ。

いつもは普通に使える腕の片方が使えないだけで、日常生活がいかに不便かを今は身にしみて感じている。

ふきとわらびと竹の子ごはん。

日曜日に掘りたての竹の子を買ったので、帰ってその場で米ぬかと鷹の爪と一緒に茹でてアク抜きをしておいた。

新鮮なふきも買ったので、すぐに茹でて皮をむき煮浸しに。わらびは重曹を少し入れたお湯に一晩につけてアクを抜く。

今日は、久しぶりの竹の子ご飯。

お米は2号にして薄くスライスしたたっぷりの竹の子と、油揚げを細く切って一緒に出汁で炊く。

山椒は、家に植えたばかりのものがあるけど、まだ葉っぱが少ないので、家の前の道沿いの山に生えていた山椒を散歩のついでに摘んで来た。

帰って来たKが「いい匂いがする・・・」と声をあげる。

いつもは1号炊いて、少し余ってしまうご飯も、危うく2号全部食べてしまいそうなほど美味しくいただいた。

春の山菜は、とにかく採れたてをすぐにアク抜きすること。

すると、山菜の持つえぐみもきつくなく、身体の中にスーッと入ってくる。

今年はもっともっと春の山菜を食べようと思う。

⭐️竹の子ご飯
<材料>
竹の子 300gくらい(普通100gくらいあれば十分)
油揚げ 東京のもので1枚半くらい
米 2号
出汁 350ml
★薄口醤油 大さじ1と半分
★塩小さじ半分
★酒大さじ1

<作り方>
1.出汁を入れて、調味料を入れて混ぜる。
2.その上にお米を入れて一混ぜ。
3.その上に細かく切った竹の子を入れる。
4.最後に細く切った油揚げを乗せて炊く。
5.蒸らしたのち、碗によそい、山椒を叩いて載せる。

庭の春。

我が家の庭にも、春が一気にやってきた。

我が家には、斜面に沿って庭があるのだけど、桜の開花とともに様々な樹木が芽吹き始めている。


少し前まで赤い芽しか見えなかった紅葉は、花が終わり美しい黄緑色の葉を広げ始めた。

小楢は、垂れ下がる花を咲かせ、それと同時に葉っぱが見え始めた。

階段に沿って植えたチューリップが一斉に開花して、小さな苗だった宿根草も葉を広げている。


入居前の庭は全て雑草が刈り取られていたのだけど、これらの雑草の芽も同じように一気に伸び始めた。

園芸家はこれから梅雨入りまで、休んではいられない。

東京の桜。

年度末の31日、編集で東京に向かった。

広尾の駅で降りて歩いていると、桜がいくつも目に入った。でも、満開を少し過ぎているせいか、あまり美しいとは感じられなかった。

僕は東京で生まれ東京で育った。だから、東京の桜はある程度見てきているし好きなことに変わりはない。東京の一番美しい桜は、30年前くらいの千鳥ヶ淵の桜だと思う。

なぜ30年くらい前かというと、ソメイヨシノは改良されてできた桜であり寿命が短く、60年くらいから枯れていってしまうようだ。

目黒川の桜なんて昔は小さな苗木のようでなんとも思わなかったのに、ここのところ人気があるのは、ちょうど見頃まで成長してきたということだろう。逆に、千鳥ヶ淵や新宿御苑の桜は大木だった桜が次々と枯れてしまい、全体的な桜のボリュームがかなり減ってしまった。

今、東京を離れた僕が客観的に東京の桜を見て思うことは、ソメイヨシノばかり一つ覚えのように植わっている東京の桜はなんだか単調に見えるということ。

京都に桜を見にいった時に、醍醐寺に入ると舞台の中に入り込んでしまったかのような世界に圧倒されたのだけど、他のお寺を廻りながら思ったことは、いろいろな種類の桜が咲いている美しさだった。

そして改めて僕が今住んでいる熱海の町を歩いていると、山桜、しだれ桜を始め、名前のわからない桜がたくさん咲いていて、その多様さに驚かされるし、その違いがとても美しいということを改めて知らされたのだ。

東京の桜は、それはそれで美しい。でも、日本の地方の山の中や町のあちこちに咲いている様々な色の桜の美しさを改めて思い知らされたのだった。

熱海の近所の桜