10年ごとの人生。

人生の周期は、9年ごとだとか、12年ごとだとか、さまざまな意見があるけれども、52歳の僕がざっと自分の人生を振り返った時に、だいたい10年ごとにそれぞれの課題なりテーマがあったような気がする。

物心ついてから10歳までは、親の愛情とともに、父母のうまくいかない関係性に翻弄された最も辛い時代。

中学生から成人するまでは、自分がゲイであることの受け入れ難さに思い悩んだ時代。

大学の卒業から30歳になる頃、恋愛の失敗を沢山積み重ねて、最後にはじめて年上の恋人が出来た。

30代は、自分が世界で一番幸せだと思える恋愛をして、世界中を旅行した。その後その恋愛は崩壊し、39歳ですべてを失った。

40代は、死に物狂いで恋人を探し求め、やがてKに出会い、そこから人生にゆっくりと軸が出来はじめた。

そして50代。住み慣れた東京を離れ熱海へ。

都会暮らしで享受出来る生活が必要だとずっと思っていたのに。それほど必要ではなかったということがわかった。もしかしたら、この歳になり必要ではなくなったのかもしれない。

時々こんな風に自分の来し方を振り返ることがある。

自分の人生なんて特に何のストーリーもないように思える時に、思い起こしてみる。

人に自慢できるようなものは何もないけど、そこには自分だけが知っている毎日が確かにあったのだ。

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