お茶にお呼ばれ。

先日ここに書いた、熱海在住の上品なおばあさんから電話があり、東京に行く前に僕に会いたいとのこと。今日、Kと二人でお家にお邪魔した。

おばあさんはお茶の先生で、麻布十番に家を構える70代。ダックスフンドのクリちゃんと一緒に海の見える大きな家で暮らしている。

初めて会った別れ際におばあさんは僕に、「今度奥様と一緒にいらしてください」と言ったのだけど、僕はその場では「わかりました」と伝えて、後で電話をいただいた時にすぐに自分がゲイであることやパートナーのKと一緒に暮らしていることを話したのだ。

するとおばあさんは何にも驚く様子もなく、「私の周りには女性同士のカップルがいるの。はじめは私もそう言う人たちのことわからなかったんだけど、おつきあいするうちにとってもいい方たちだったのでなんとも思わなくなったわ」

おばあさんの家に行くと、りんごをシナモンで煮てあって、次々にお菓子が運ばれて来た。

僕の仕事の話や、おばあさんのご家族の話、亡くなった旦那さんの話、今の息子や娘さんの話、Kの仕事の話・・・色々と話が尽きることなく、楽しい時間を過ぎすことができた。

僕は若い頃は、年寄りは自分とは違った世代の退屈な人たちだと勝手に思っていたのだけど、今はもちろんそんな風には思っていない。

歳を重ねた人たちは、その人その人生きて来た経験の豊かな、自分にはわからない驚くような人生を歩んで来た人たちなのだとわかっている。

おばあさんは僕たちが帰った後の、大坂なおみ選手の決勝戦を心待ちにしていた。

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