叔母の誕生日。

父には一人妹がいて、父が5歳の時に祖父(父の父)を無くして以来、祖母と3人で暮らして来たこともあり、妹との絆は尋常じゃ無いくらい厚かった。

自分に子どもができなかった叔母は、僕たちのことをとても可愛がり、、柴犬とヨークシャーテリアを叔母のおかげで飼うことができた。

叔母は3歳の時に父親を亡くし、祖母と父と3人で苦労をしたせいか少し偏屈なところもあって、僕の母と喧嘩になったり、僕の兄と喧嘩になったり、兄のお嫁さんと喧嘩になったり、人との付き合い方でいつも問題を起こすような人だ。

僕は一方的に怒られたことはあるけど喧嘩にはならず、付かず離れずの関係を続けているのだけど、誕生日の日にはお花を贈っている。

今年は昼過ぎに電話が来たので、届いたのかと思ったら、僕からの贈り物が来ないので心配になって電話をしたそうだ。

調べてみると僕が書いた住所が間違っていたようで、再配達は夜になることになった。

81歳を迎えた叔母は、自分の亡くなったあとのことを心配しているようで、「親戚はあなた達しかいないから、最後は頼むからね」と言っていた。

叔母のことを思うといつも僕は、自分たちのようなゲイも同じだなあ・・・と思うのだ。子どもを持たない僕たちは、お終いの仕方をきちんと考える必要がある。

「叔母さんは心配しなくていいからね。僕たちが最後はきちんと見るから」

そんな僕の言葉に、少しは安心してくれただろうか。

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