僕たちは、8枚くらいのパジャマを毎日洗濯しながら順番に着ている。
それでもお気に入りのリネンのパジャマは何年も着ているとさすがに弱ってくるようで、僕のベージュのパジャマの背中が少し裂けてしまっていたようだ。
僕はそのパジャマを役目が終えたので捨てようと思っていたところ、昼御飯が終わってKが裁縫道具を取り出して縫い始めた。
途中僕に1回針に糸を通してくれと言うのでて通したけど、しばらく真剣に縫っていたかと思ったら、少ししたら裂けた部分を綺麗に取り繕いパジャマが元に戻った。
僕は、「破れた服はすぐに捨てて買い換えればいいや」という性格なのだけど、僕とは真逆で何事にも慎重で倹約家のKは、こんな風に地道に縫ってくれる。
そんなKの質素な暮らし方が、僕はとても好きだ。