年末になると毎年、Kの実家から鰤が送られてくる。
鰤は巨大なものではないけど、60センチから70センチくらいの鰤が解体されていてアラも入っている。
海を除くと僕たちは二人暮らしなので、これだけの鰤を食べるには工夫が必要で、発泡スチロールの箱を開けるや否や、これは刺身に、これは塩鰤に、これは照り焼きに、これは鰤大根にと振り分けて、すぐに下処理を済ませる。
Kのご両親が、遠く離れて暮らすKのことを大切に思い、まだ会ったことのない息子の恋人である僕のことを、気遣ってくれているのがわかる。
今年はKの実家に、高島屋のおせちを送った。
まだ会ったことのないKのご両親が、少しでも喜んでくれますように。