室町砂場


日本橋三越前の辺り、日本橋室町に行くと、今はもう珍しくなってしまった江戸の名残を感じることが出来る。

元々この辺りは江戸の商人で栄えた町で、小さな老舗がそのまま残り、日本橋という町を形作っていた。

鰹節屋さん、和菓子屋さん、包丁屋さん、着物屋さん、天ぷら屋さん、お寿司屋さん、お蕎麦屋さん…

しかし日本橋の住民の過疎化、高齢化も進み、町も衰退の一途を辿っていた矢先、三井不動産による町の開発により、小さな老舗が今度はコレド室町に入ったりしながら、変貌を遂げた。

日本橋から神田に向かった路地を左に入ると、『室町砂場』がある。

つまみと日本酒を頼み、周りを見回すと、まるで江戸時代のように、昼間から酒を飲み、熱心に話しているおじさんたち、おいしそうに蕎麦をすするおばあさんがいる。

そこはまるで、時間が止まってしまったような、昔からの空気がそのまま閉じ込められているような空間。

このお店発祥とされる「天もり」をいただく。濃いつゆに、芝海老と小柱の天ぷらが入って出てくる。

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風の谷のナウシカ


宮崎駿監督の作品を、TOHOシネマズで上映していて、宮崎駿監督作品の中で僕の一番好きな作品である「風の谷のナウシカ」をKと一緒に見に行った。

「風の谷のナウシカ」をご覧になっていない方はいないと思うので、ここではストーリーは省くけど、この映画を見た時に僕はまだ16歳だったようだ。

それから36年経ったあとで見る「風の谷のナウシカ」は、がっかりするのではないかと思っていたのだけど、あの頃と同じように心が動き、後半はずっと泣いていた。

今の時代にも色あせない底に流れるテーマに唸らされ、ナウシカのありようがキラキラと輝いて見えた。

ちなみに、今回次の日に「千と千尋の神隠し」を見たのだけど、見ている時は楽しめたのだけど、見終わった後に「風の谷のナウシカ」のようには、心に強く残るものがなかった。また、数年前に見た「風立ちぬ」などには全く心が動かなかった。同じ監督の作品でも、感じ方は全然違うものだ。

同じ映画でも時間を経て、中身はほとんど忘れてしまっているし、自分も成長して変わったのではないかと思いながら見ることの面白さを改めて感じさせられた。