毎週末のように熱海を訪れている。
熱海駅の新幹線改札口の彼を見に行っているわけではなくて、これから住むための家を内見しているのだ。(そのどちらでもあると言えるのだけど)
そんな中で、「あ、ここなら住んでもいいかも…」と思える海が目の前にある物件が、前回ここに書いたように一度先を越されたこともあり、意外と熱海不動産熱は高まっているのか、競争率も思った以上に高いことがわかった。
そのため、図面で見て良さそうな物件は、なるべく早めに内見に行き、よければその場で次の段階に進めることにしたのだ。
元々、宮古島か石垣島に住む予定が、仕事もあるしいきなり沖縄には飛べないからその前にワンステップ踏んで、働きながら海のそばで暮らしてみようと思い立った熱海移住計画なのだけど、その後なかなか海の見えるよい物件が出て来ていなかった。
今回見に行った物件は、まさに水平線を眺めながら暮らせる物件で、「よし!これは来たかも!」と密かに思いながら出かけたのだ。
物件に着く途中で言われたことは、
「お客さん…この辺り、湯河原との境目の山のところは、実は光が来ていないんです…」
「え?そんな…みんなどうしてるんですか?」
「みなさん高齢だし、ネット環境はそれほど気になさないみたいで…」
「そ…そんな…山の中のポツンと一軒家でもあるまいし」
移住先で、インターネットが異常に遅いなんて…どうやら熱海の中でも伊豆山地域は光が未だに届いていないと言うのだ。
物件は、海が180度近く広がり、静かそうな良さそうなところだった。
でも…ネット環境がまともに整わないのであれば、自分でどうにかする事も出来ないだろう。
美しい海原を目に焼き付けて、泣く泣く熱海を後にした。