随分長い間、人生の色々な局面において、期待し続けてきた。
「いい学校に進学できますように」
「いい会社に入れますように」
「あの人が好きだから、向こうも自分を好きになってくれますように」
「いい仕事が回ってきますように」
「受賞できますように」
若い頃はとかく、人や物事に期待をするものだ。
自分の思ったように人生が進むことが、一番の幸福だと思っているから。
でも、51歳の僕は、「期待してもいいけど、そうならなくてもいいかも・・・」くらいには思えるようになってきた。
あまり自分の期待が強く大きすぎると、期待通りにいかなかった場合の落胆や傷も深くなるものだ。
でも、たとえ自分の望むようにいかなかったとしても、人生にはその先がきちんと用意されていることがわかるようになった。
最初に望んでいたものが手に入らなかったとしても、紆余曲折して体験したことは自分には貴重な経験になったり、その果てに手に入れたものが、実はしっくりとくるなんてことがあるのが人生。
そう思えると、期待が裏切られた時も、前を向いて飄々と生きていける。