昔から、漬物があまり好きではなかった。
母や祖母が漬物が好きでも、自分はいらないと思っていたし、大人になった今でも、好んで漬物を食べたいとは思わない。それは日本のぬか漬けだけでなく、らっきょう漬けや奈良漬、海外のピクルスなども全般的にあまり興味がなかった。
自分でよく作るのは、塩水にキュウリやなすをつけて半日くらいで食べるもの。それはまだ、野菜そのものの瑞々しさと生命力が残っている感じだ。
僕はどうやら野菜の亡骸のような、死んでからずいぶん時間が経ってしまった感が好きではないのかもしれない。
そこに栄養素はまだ残っているんだろうか?とさえ思っていたのだけど、発酵した野菜には、植物性乳酸菌、酵素、ビタミンB群、ビタミンA、ビタミンEなど栄養素があるということを知った。
無印良品に、簡単に漬けられる糠床があるというのを前にネットで見ていて、先日見かけたので買ってみた。
糠床は、昔から、毎日手を入れてかき混ぜてあげないとダメとか、旅行に行けないとか聞いていたのでずっと敬遠していたのだけど、このぬかどこは、適当な野菜を、洗って水気を取ってこの袋に入れるだけ。
冷蔵庫に入れっぱなしでよくて、せいぜい1週間に1回かき混ぜてあげればいいという楽チンスタイル。
これならマメでない僕でも続けられそう。