新型コロナウイルスが日本中を覆い、今までは当たり前だった生活の何もかもが一変した。
2丁目で友人たちとお酒を飲みながら笑うこと。
家族で美味しいものを食べにいくこと。
気に入った洋服を買うこと。
気の向くままに旅行に出かけること。
ジムで汗をかくこと。
年老いた母に会いにいくこと。
気ままに映画館に行き、好きな映画にどっぷりと浸ること。
今までだったら当たり前すぎて何も気にも留めなかった日常が、かけがえのない大切な日々であったことに気づく。
毎日東京では150人くらいの感染者が発表され、亡くなられる人も日々報告されているけど、そんな中にあって、僕なりのうれしい発見もあった。
僕の家の隣は一軒家で、55歳くらいの旦那さんと45歳くらいの奥さん、そして、まだ幼稚園くらいの二人の姉弟が住んでいる。
お父さんは、会社の役員とかなのか、毎日車で出かけて行き、夜も遅く帰ってきて、週末も顔を見ることはなかったのだ。普段はご家族を家の外で見ることはなく、時々窓の灯りの中で見えるくらいだった。
でも、この2ヶ月くらいは、家の外でお父さんと子ども達が笑い声をあげて遊んでいる姿をよく目にする。
自転車の乗り方を教えていたり、ボールの投げ方を教えていたり。子どもの楽しそうな声を聞いていると、今までの彼らの暮らしよりも、ずっと幸せそうに感じられるのだ。
地球は、まるで自浄作用があるかのように、人間のいなくなった川や海がどんどん綺麗になっている報告もされている。
僕たちはこのコロナ危機において、人間の今までの暮らし方や、これからの生き方、何が大切なのかを、改めて考え直す機会が与えられたのではないかと考えているところ。