コロナ危機によって、改めて気づかされたこと。

新型コロナウイルスが日本中を覆い、今までは当たり前だった生活の何もかもが一変した。

2丁目で友人たちとお酒を飲みながら笑うこと。

家族で美味しいものを食べにいくこと。

気に入った洋服を買うこと。

気の向くままに旅行に出かけること。

ジムで汗をかくこと。

年老いた母に会いにいくこと。

気ままに映画館に行き、好きな映画にどっぷりと浸ること。

今までだったら当たり前すぎて何も気にも留めなかった日常が、かけがえのない大切な日々であったことに気づく。

毎日東京では150人くらいの感染者が発表され、亡くなられる人も日々報告されているけど、そんな中にあって、僕なりのうれしい発見もあった。

僕の家の隣は一軒家で、55歳くらいの旦那さんと45歳くらいの奥さん、そして、まだ幼稚園くらいの二人の姉弟が住んでいる。

お父さんは、会社の役員とかなのか、毎日車で出かけて行き、夜も遅く帰ってきて、週末も顔を見ることはなかったのだ。普段はご家族を家の外で見ることはなく、時々窓の灯りの中で見えるくらいだった。

でも、この2ヶ月くらいは、家の外でお父さんと子ども達が笑い声をあげて遊んでいる姿をよく目にする。

自転車の乗り方を教えていたり、ボールの投げ方を教えていたり。子どもの楽しそうな声を聞いていると、今までの彼らの暮らしよりも、ずっと幸せそうに感じられるのだ。

地球は、まるで自浄作用があるかのように、人間のいなくなった川や海がどんどん綺麗になっている報告もされている。

僕たちはこのコロナ危機において、人間の今までの暮らし方や、これからの生き方、何が大切なのかを、改めて考え直す機会が与えられたのではないかと考えているところ。

輝く代々木公園。

日曜日、雲ひとつない美しい晴天だったので、原宿駅から代々木公園の 向かって右側A地区 と左側B地区の真ん中の井之頭通りを抜けて参宮橋の方に行って帰ろうと思い出かけると、先週末も先々週末も閉園だった代々木公園が開いていたのだ。

びっくりして久しぶりに中に入ってみると、ジョギングをする人たちや家族連れや犬連れが少しずつ来はじめていた。

新宿御苑は閉園しているのに、ネットでなぜ代々木公園が開いているのか調べると、閉園にしていたのは、花見で人が集まらないようにとの配慮からだったようで、13日の月曜日からA地区は解放していたようで、天気の良さも相まって新緑の美しさに心踊った。(ちなみに新宿御苑とは管轄が違う)

結局、あまりにも気持ちよくて代々木公園の中を2周も歩いてしまったのだけど、看板を見て驚かされたことがあった。

なんと、代々木公園って、オオタカがいるんだそうだ!鷹ですよ。鷹!それにそれに、タヌキも住んでいるんだそうだ。(ハクビシンは近所で見たことがあったけど、まさかタヌキまでいるとは!)

他にも、聞いたことのない鳥の声を聞いたところ、今まで見たことのない鳥が結構住み着いているようで、今度来たらバードウォッチングでもしたいと思った。

ジョギングをする人はマスクは苦しいようで、何もつけていない人が結構いたけど、これはもう、人を批判するのではなく、自分がどううつらないうつさないようにするかだと思う。

晴れた代々木公園は、ちょっとしたセントラルパークのようで、近所にすむ人たちにとっては憩いの場となっていた。

ハーブと野菜を育てる。


秋から春の間はチューリップなどの様々な球根やビオラなどの草花が植えてあった大きな鉢は、暖かくなってだいたい全てのお花が咲き終わりを迎えた。そのあとこの二つの鉢に、少し前に買ってきてあったハーブと野菜の苗を植えてみることにした。

今までは、南側のベランダで育てていて、蒸し暑くなると元気が無くなってしまっていたのだけど、今回は先日のレモン・バームが北側で大きく育った姿を発見したため、急遽北側によっこらしょと運んで育てることにした。

北側は、風通しが良く雨水も当たるので、環境としては自然に近いのかもしれない。

これからどんな風に野菜とハーブが育っていくのか、毎日楽しみに見届けよう。

たこ焼きとお好み焼き。

このところ、リモートワークがずっと続いているので、一日中ほとんど家にいて、三食分のご飯を毎日毎日作っている。ご飯を作ることは好きなことだからいいのだけど、さすがにこう毎日三食作るのは、献立を考えるのが億劫な時がある。

料理は、メインさえ決めればあとはどうとでもなるのだけど、鶏肉・豚肉・牛肉・魚・鶏肉・牛肉・魚・豚肉・・・麺類を入れたとしても、三食だとパズルのようになってくるものだ。

そんな僕を知ってか知らないでなのか時々Kが、「今日は、たこ焼きにしようか?」「今日はお好み焼きにしようか?」と、言う時がある。たこ焼きやお好み焼きを作る時は、Kが珍しく腕をふるってくれるのだ。




僕は、楽チンで椅子に座って、お酒を飲んでいればよくて、ほとんどの料理をKが嬉々としてやってくれる。

料理を作らないとあまりにも楽チンなので、もっとこんな日が増えたらいいなあと思いながら、Kが作ってくれそうなレパートリーが他にないかと考えているところ。

レモンバーム。


僕の家のベランダには、植えっぱなしで芽が出てくるハーブがいくつかあって、その中の一つに香りのいいレモン・バームがある。

レモン・バームの使い方としては、葉っぱを摘んでお湯を入れてハーブティーにするのが一般的だけど、葉っぱ自体もそのまま食べられるようだ。

家のベランダは、南側に広めのベランダがあり、こちらをメインのベランダとしていて、バラやアジサイ、ジューンベリー、いちじく、ぶどう、クレマチスなどの植物はほとんどこちらに置いてある。北側は、柑橘系の果樹や、もみの木などがある。

これには訳があって、南側は朝日があたり、昼過ぎまで陽がさすため、バラにはこちらが向いている。バラはなぜかわからないけど、東からの光(朝日)を好むのである。強健な種類のバラは、北側でもきちんと花を咲かせてくれる。(アイスバーグなど)

さて、この寒さを越して芽を伸ばしはじめたレモン・バームは、南にも北にも植えてあって、今日、家に飾ろうと摘んだのだけど、明らかに北側の方が大きく育っていたのだ。

北側は、秋から冬の間は限られた時間しかひがささないのだけど、今頃になると13時くらいからずっと夕方まで陽が当たっていることになる。これによって改めて思ったことは、ハーブ(レモン・バームなど)は特に朝日を好むようなこともないのかもしれない。

園芸を続けていると、何年経っても新しい発見があるものだ。これを機に、いつもは南に植えていたハーブや野菜類を、北側に植えようかと思いついたのだった。

外苑を散歩。

夕方、病院から帰って来たKと、外苑の八重桜を見に散歩に出かけた。

いつもは新宿御苑で様々な種類の八重桜を堪能するのだけど、今年は新宿御苑も閉園しており、八重桜を楽しむことは叶いそうにないと思っていた。

マッキーの歌の中に、『遠く遠く』という曲があって、♪外苑の桜は咲き乱れーこの頃になるといつでもー♪とあるけど、それはきっとソメイヨシノのことだろう。でも、外苑のマラソンコースを歩いてみるとわかるのだけど、ソメイヨシノだけでなく八重桜も所々に豪華に咲いている。

ジョギングやマラソンは、誰かと群れて走らない限り、そんなに危険ではないと思うが、今の外苑は、家にばかり閉じこもっていられない人が慎重にマラソンをしている。

外苑を歩きながら、「この絵画館前の公園で高校の頃、美術の時間で絵を書かされたんだよ」とか、「桜が咲く頃は外苑を歩きながら上智大学の土手まで行って、友達とサボってお花見していたんだ」とか、思い出すのは高校の頃の話ばかり。

Kはいつもの通勤コースのようで、朝はどんな人がいるとか、あの徒競走している子ども達は毎日いるとか、僕に話してくれる。

二人で散歩をする日課は、僕にとって唯一身体をきちんと動かせる大切な時間だ。

最前線で働いている人たち。

朝ごはんを食べている時に、ふとKが言うのだ。

K「羽田空港と成田空港の検疫所の検査で、新型コロナウイルスの検査ができる人を募集しているみたいなの」

僕「へー、人手が足りないのかね?」

K「うん。今の病院、休みが多くなって来たし、やってみようかなと思って・・・」

それは、僕がどう思うか聞いているようでいて、自分の中ではやろうと決めているみたいに聞こえた。

Kが病院に出勤した後、僕は色々と考えてみた。

危険な場所にKを行かせない方がいいのではないか?万全の防護服を着たところで、もしもの可能性がないわけではないだろう・・・。

Kが家に帰って来てすぐに言い出したことは、どうやら勤め先の病院に聞いたところ、承認されるのは難しいのではないかとのことだった。

そんな病院の反応を聞いてホッとしたのだけど、Kは正義感からやろうと思ったのだろうか?それとも、給料の穴埋めをしようと考えた末に思ったのだろうか?

どちらにせよ、いつもアニメばかり見て笑っているKが、いつもよりも大人に見えたのだった。

ネットのニュースを見ていると、国や自治体に対する批判や不満ばかり目にして疲れるのだけれど、そんな批判に目を向けるよりも、病院や保健所、自衛隊など、最前線で働く人たちに、心から感謝したいと思う。

竹の子ごはん。


母から竹の子が送られてきたので、久しぶりに竹の子ごはんにした。

竹の子ごはんは、昔はお花見の時に作ってみんなに食べてもらっていたので毎年のように作っていたのだけど、最近はお花見をしていないこともあり、家で作ることが1年おきくらいになってしまった。

僕は、竹の子と一緒に湯葉で炊くのが好きだけど、今日は湯葉を切らしていたので京都の油揚げで炊いた。

竹の子ごはんに一番大切なものは、竹の子以外だと美味しいお出汁だろう。きちんと引いたお出汁さえあれば、とても美味しい竹の子ごはんが出来る。

東京では木の芽(山椒の葉)がとても手に入りにくいけど、木の芽の香りは生涯のパートナーのように竹の子に寄り添う。

⭐️竹の子ごはんの作り方
<材料>
竹の子200g (茹でたもの)
お米2号
お出汁360ml
油揚げ(東京サイズで1枚半くらい)
お酒大さじ1
薄口醤油 下味用の大さじ1とお米を炊く時の大さじ半分
塩小さじ2分の1弱
※木の芽

<作り方>
1.お米をとぐ
2.竹の子を出来るだけ薄く切り(先端の美味しいところは、尖った三角錐のまま放射状に切る。後はいちょう切り)、下味用の薄口醤油大さじ1をまぶして10分くらいおく。
3.油揚げを細めに薄く切る。
4.土鍋か炊飯器にお出汁を入れて、塩小さじ2分の1弱、薄口醤油大さじ半分、お酒大さじ1を入れてここでざっくりかき混ぜる。お米2号を入れて、その上に竹の子を絡めて置いた薄口醤油ごと入れ、油揚げを載せて混ぜずにそのまま炊く。
5.炊き上がったら全体をざっくりとかき混ぜて、ご飯をよそい、木の芽を手のひらで叩いて上に乗せる。

散歩。

今日は雨の予報だったのに、どうしたわけか曇りながらも薄日もさし、洗濯もできる天気になったので、朝ごはんを食べた後、僕とKはいつものお決まりの散歩に出かけた。

散歩に出る時はいつも、どこに行こうか?からはじまる。先週末は、千鳥ヶ淵、青山墓地、渋谷に行ったし、表参道はしょっちゅう行っている、外苑はKがよく走っているし・・・と話ながら、まだ二人で歩いたことのないルートを考えてみる。

今日は、原宿駅を抜けて代々木公園を通って富ヶ谷まで抜けて、神山町を通り、渋谷に出る、それから246まで上がって途中、紀伊国屋スーパーで買い物をして表参道に抜けて、246沿いの花屋さんに立ち寄るルートにした。

東京をご存知の方ならわかると思うけど、これってかなりの長距離になる。でも、こんな状況にでもならなかったら、こんな道をこんなに歩くなんてなかったと思える。

町には人がほとんどいなくて、でも、ジョギングをしている人はかなりいることがわかる。代々木公園も閉園していて、中には入れないけど、樹々の新緑を見ているだけで気持ちのいいものだ。

散歩の時に気をつけるようになったことは、とにかく人混みを避けることと、ソーシャルディスタンスを常に考えること。もはやどこで感染るのかさえわからない今の状況では、レジで順番を待つ時や、交差点で待つ時にも周りに気を遣うようになった。

町で見かけたNIKEの広告は、やっぱりやることが早いなあと思い知らされた。

こんなピンチの時にも、きちんと企業としての意志を表せる。さすがです。

萌芽。

東京ではもう、なかなか自由に外に行くことが叶わなくなってしまったのだけど、春の植物の芽出しが美しい季節を迎えている。

通りの向こうにあるイチョウの美しい芽吹きは、黄緑色に輝いて見える。

我が家のベランダの植物たちも、萌黄色の新芽を吹き出し、春の訪れを一斉に告げている。

レモンの新芽

レモンの新芽は紫色で、蕾と一緒に膨らみはじめ、ぶどうの新芽はかわいらしい個性的なカタチを広げている。

ぶどうの新芽


いちじくは、下にある赤紫色のヒューケラの葉に相まって、緑色の発色を際立たせている。

家で過ごす毎日は退屈だけど、植物の日々の成長を見ることで、僕は少しずつ希望をもらっている。