塞翁が馬。

ずっと温めてきたアイデアを盛り込んで、今日こそクライアントにプレゼンをする日になり、朝から前のめりになって鳩森神社で祈願をしてから会社に出かけた。

11時に始まったプレゼンは思ったほど良い感触ではなく、担当者もアイデアはいいけど社内で通すには後ろ盾がもう少し必要とのことだった。

僕はガッカリして、一日上の空のように過ごした。

こういうことは僕たちの仕事では時々あることなのだけど、自分が寝ないで考えた良いアイデアを、世の中に出すためにはいくつもの荒波を潜り抜けなければならないのだ。

でも、少し冷静になって思い直した。

あまりにも自分の期待が高かったばかりに、ひとりで勝手に傷ついていたのだけど、そもそもこれで終わったわけではないし、これから次のフェーズに転がっていくのだ。

『塞翁が馬』の話を思い出したら、ちょっとこころにゆとりを取り戻すことができた。

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