お向かいさんの引っ越し。

このブログにも以前恐らく4年前くらいに書いたのだけど、僕の家から大きな道を挟んだ向かいのマンションは、駐在員などの外国人家族が暮らす月に100万以上する高級マンション。(大通りを挟んでいるので、もろに見えるというよりも、遠くに見える感じ)

僕が引越した当時は空家だったお向かいさんに、いつのまにか一人の坊主頭のハンサムでマッチョな白人が引っ越してきて、その白人が時々お風呂上がりに裸だったり、筋トレをする姿を見ながら、僕とKはいつの間にかその外国人に親近感を覚えはじめて、ついには『ハゲ』という愛称で呼ぶようになった。(この場合のハゲは、英語で言うbowlであり、蔑称のつもりではない)

ハゲは、間違いなくゲイだと思っていたのだけど、いつの日かブロンドの女が現れ、やがてブロンドが妊娠して、そのうちに赤ちゃんが生まれて、クリスマスツリーも飾るようになり、そうこうしているうちにブロンドのお腹がまた大きくなり、ふたり目の赤ちゃんを抱えているのを最近は見ていた。

それが、この1月の週末に急に家中の家具を業者が運び出すのが見えて、「ハゲもとうとう引っ越しちゃうんだね・・・」と、向かいの家族が引越しすることを、僕とKはなんだか寂しく感じていたのだ。

それでもなぜか、2月になってもハゲとその家族は部屋に居続けて、ようやくほとんどの家具類がなくなったのを昨夜確認した。

一言も話したこともないのに、家の向かいの毎日の家族の風景は、いつのまにか僕たちの日常になっていて、夜になって灯りがついていないと、「今日は家族でお出かけだね」とか、「あ、ハゲが帰ってきた!」とか、「ブロンドがお母さん連れてきた」とか、「今日は起きるの遅いね・・・」とか、「今年のクリスマスツリーはハデになったね」とか、Kとふたりいつも話していたのだった。

大きな紙に、「GOOD LUCK!」とでも書いて向かいに向けて貼ろうかと、今は考えているところ。

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