母の旅行。

母が父と、新潟に旅行に行ってきたと電話があった。
新潟県出雲崎町は、母の実家があった町で、母は小学校に上がるまで出雲崎で過ごした。
ずいぶん前に、僕も母と2人で旅行をしたのだけど、海辺にある出雲崎の町は、鄙びた漁村で、ポツンポツンと店があるような商店街とは呼べないような一本道がある。
出雲崎で有名な人は、良寛さまで、良寛さまの実家の少し斜め向かいが、母の実家のあった場所だった。
実家のあった場所といっても、今ではただの空き地になってしまっていて、他には元々お墓のあった墓地があるくらい。
79歳になる母は、久しぶりに自分が育った町を見たかったのだろうし、10年以上前に再婚した母は、父にどうしても自分の育った町を見せたかったのだろう。
自分が通った幼稚園や、教会の日曜学校の話をしながら、父と出雲崎の町を歩いた母は、とてもうれしそうだった。
母の話を聞きながら、まだ子どもだった頃の母のことを想像したのだ。

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