トランスジェンダー。

トランスジェンダーのことを、実はこの6年くらい前まではそんなに知ることはなかった。
周りにはゲイの友人たちばかりだったし、1人だけ親しい友人はいたけど、彼らの育ってきた環境や問題をそれほど突っ込んで聞くこともなかったのだ。
神宮前2丁目にみんなで作ったお店『irodori』は、そんなトランスジェンダーの人たちも働くことができるようにとの思いで作ったお店。『irodori』では、LGBTの枠では収まりきらない多様なセクシュアリティの人々が集い、自分がいかに他のジェンダーのことを知らなかったのかと思い知らされてばかりいた。
『新宿ダイアログ』が1月にオープンして、夜の部には、MtFのトランスジェンダーである瞬ちゃんが店長として頑張ってくれている。今日は、その瞬ちゃんのご両親が、はるばる鹿児島からやってきたので、スタッフや僕も混じってみんなでご両親と親睦を深める会が行われた。
ご両親は、東京で新しい仕事を見つけて頑張っている瞬ちゃんのことを心配して見にこられたのだろう。21歳の時に東京に出て行ってしまった自分の娘のことを、その後もずっと気にかけていたに違いない。将来、困ってもなんとか食べていけるようにと、お父さんは瞬ちゃんに手に職をつけさせようと思っていたと、何度も話していた。
性自認(自分の心の認識する性)が持って生まれた身体の性と違い、違和感を覚え始めた幼い頃からの話を聞きながら、様々な困難に遭遇し、東京に出てきて自立していくストーリーは、自分たちの人生とは大きく違っていて改めて驚かされる。
『新宿ダイアログ』は、そんな豊かな経験を持つ瞬ちゃんが店長ということが、何よりも魅力なのだ。
カテゴリーLGBT

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