いざ、USJへ。

一泊二日でわざわざ旅費を払って大阪まで来たのは、会社の補助でユニバーサルスタジオジャパンのチケットがもらえたから。
僕の勤めている会社の福利厚生で、1年に1回、ディズニーランドかディズニーシーか、USJのチケットを貰えることになっていて、今まではずーーーっと夫婦か、もしくは1親等の親子しかもらえなかったのだけど、僕の後輩の努力によって、なんと同性カップルをはじめ事実婚まで家族という枠組みが広がったのだ。
今まではそんなもの例えもらえたとしても自分には関係なく思われたものの、今年ばかりはその枠組みを広げてくれたおかげで、恩恵を受ける人がちゃんといるということを会社側にも示したくて行ったのだ。
ディズニーランドには興味が全くなかったので、せっかくなら大学の時にアメリカで行って以来行ったことのなかったユニバーサルスタジオへ、ゲイカップルで向かったのだった。
晴れていたのとハロウィーンとで、スタジオ内は驚くほどの混み具合。どの乗り物も120分待ち・・・そもそもジェットコースターの類が苦手な僕は、ジョーズとウォーターランドのイベントを見て、満足でUSJを後にした。
途中、同じ会社の家族連れに会うだろうと思ってちょっと気になってはいたのだけど、大阪のせいか、全然会うこともなく、ゲイカップルアピールはそれほどできずに大阪を後にしたのだけど、少しずつ僕の会社も変わっていってるなあと実感したのだ。

大阪で粉もの。

豚玉

焼きそば

明石焼き

Kの午前中の仕事が終わるのを待って、ふたりで一泊大阪の旅へ。
大阪では食べる以外に何も興味がないので、「北新地辺りで何食べようかな・・・」と思い巡らせているとKが、「粉ものがいい!」ということで、「まあ、いっか。安上がりだし」。
東京出身の僕からすると、お好み焼きって、どこもあまりそんなに大差がない気がするのだけど・・・(なんて言うと、関西人は違うと言うかもしれないけど)たとえば他の庶民的な値段の食べもののラーメンやうどんやそばやトンカツや焼き鳥や牛丼なんかと比べて、その美味しい不味いの差は広くはない気がするのだ。
今回食べたお好み焼き屋さんのお好み焼きは、外はきちんと焼かれていて、中はふっくらとしていて僕好みだった。東京で食べると、なかなかこうはいかないけど、僕からするとその違いはそんなに大きくは感じられない・・・だって、お好み焼きでしょ・・・と(笑)。
そのままいつも行く明石焼きを食べに、大阪駅の横に。『たこ焼き』も好きだけど、僕は『明石焼き』の方がもっと好きかもしれない。出汁の入った明石焼きの熱々を出汁に浸して頬張る時の幸福感といったら、他の食べものはなかなか思いつかない。
お好み焼きを食べた後なのに、ふたりでハフハフ言いながら食べる明石焼きは、やっぱり幸せな味だった。
⭐️お好み焼 ゆかり 曽根崎本店
‪050-5594-4627‬
‪大阪府大阪市北区曽根崎2-14-13 ‬
‪https://tabelog.com/osaka/A2701/A270101/27001885/‬
⭐️くくる エキマルシェ大阪店
06-6343-1333
大阪府大阪市北区梅田3-1-1 エキマルシェ大阪 1F
https://tabelog.com/osaka/A2701/A270101/27068836/

夜中の兄の電話。

朝起きて、2回の着信に気づいたのだけど、兄から電話があったのは、僕たちが寝てしまった後の深夜のようだった。
夜中の電話は不吉な気がして電話をかけると、兄が出て、「長男の病院をお母さんが勧めてきたんだけど、それが精神科のようで、どうしたものかとお前に相談しようかと思って…」
仕事中で忙しそうだったので手短に電話を切り、母にかけたところ、「その件もあるみたいだけど、どうやらあの子、夫婦仲がうまくいってないみたいなのよ…もしかしたらあの子達、離婚するかもしれないわ」
兄は、父と母の会社を継いで、お嬢さまと結婚して、3人の男の子を授かった。
外から見ていると一見幸福な子どもに恵まれた家庭に見えるけれども、長男は対人恐怖症のためコンビニに買い物に行くのさえ苦手のようだし、次男は慶応に入って順風だけど、三男は中1になる前に脳腫瘍が見つかったのだった。
それだけでも気苦労は絶えないだろうに、今度は家庭の基盤とも言える夫婦仲が揺らぎはじめている。
実のところ、僕たちの周りの家庭を見回してみると、幸せそうに見える家でもなにがしかの問題や驚くような困難を抱えながら生きている人たちばかりな気がする。
ゲイである僕の家庭は、こう見えてまだ問題が少ない方なのかもしれない。
兄は夜中にきっと、僕に奥さんの愚痴を聞いて欲しかったのだろうと思う。他では見せられない弱みを、僕にならば聞いてもらえると思ったのだろう。
それにしても神様は、僕たち一人ひとりの人生に、容易には解決できない問題を置いてくださるものだ。

旅先のポストカード。

旅先ではいつも、絵葉書やポストカードを買ってくるようにしている。
その場で出すということはせずに、自分たちが家に帰った後に、そのポストカードを眺めながら、楽しかった旅のことを思い出すために。
玄関に置いて、出る時や帰ってきた時にふと眺めることがある。
僕の毎日は会社と家の往復だけど、僕の住む東京と、先日行ったペナンの屋台があったり壁に絵が描かれた町は、地球の上では確かにつながっているのだ。
満員電車に揺られながら、夏に行った美しい石垣島の海や、サンフランシスコのホームレス、クーパーズタウンの美しい町並みや四万十川の静けさを思い出す。
旅は、日々の生活の中で何度も蘇り、豊かな気持ちにしてくれるのだ。

新しいワクワク。

友人からLINEがあり、色々近況なんかを話していたのだ。すると不意に友人が、
「実は今度、お店をやろうと思ってるんです・・・」と言うのだ。
「あ、そうなんだ。面白そうだね。今度はママさんか・・・」などと言ってその場は終えたのだけど、その後また電話があり、「すごくいいこと思いついちゃったんです・・・それで、手伝って欲しいんです・・・」と言うのだ。
数年前に親しい友人たちと立ち上げた『irodori』はとても楽しかったし、沢山のLGBTとその枠を超えた人たちが集う場所にもなったので、また何かをはじめるのも面白そうだな・・・くらいに考えていた。
そして今日、店の場所に下見に行ってきた。結局、来られない施工屋さんもいて、まっ暗がりの中物件を見たのだけど、とてもいい場所にあり、気持ちのいい風が吹き渡っていたのだ。
一緒にその場所を運営していこうという人たちも集まり、晩ご飯を食べるうちにこれからはじまる新しいお店のことが、とても楽しみになってきた。
新しいことが始まる時は、いつもワクワクするものだ。
どうしてこんな話に僕が巻き込まれてしまったのか、ちょっとまんまと罠にはまってしまった感もあるのだけど、今はこのまま、ワクワクする方へ乗っかってみよう。
新しい年に、新しい場所が出来ます。お楽しみに!

ストレッチポール。

ストレッチポールを買った。
ジムに行き始めた時は、毎回トレーナーと一緒にストレッチポールで肩甲骨周りをほぐしてから、ウエイトトレーニングを行なっていた。
ストレッチポールの上に背骨を当てて仰向けになり、手を上下に動かしたり、両脇を円を描きながら両手を回したり、大の字を書きながら両手を上にあげたり、そのまま下に下げたり。
肩甲骨は動かさないでいると、どんどん硬くなり可動域が狭くなってくる。
狭くなってくると、いくら頑張ってトレーニングをしても筋肉への効き方が悪くなってしまうのだ。
ストレッチポールをして寝たら、気のせいかよく眠れた。眠る前に柔軟運動をするのは、睡眠に入るにはうってつけなのかもしれない。
12月で50歳になるのはわかっているが、まだまだ重力や加齢には、抗っていたいのだ。

秋刀魚の炊き込みご飯。

先日、四谷の和食屋さんで食べた鯖の炊き込みご飯が美味しかったので、帰りがけに秋刀魚を買い、家で作ってみた。
秋刀魚は、表面を焼いてからご飯に乗せて炊くこと。生姜の千切りを入れること。秋刀魚が新鮮なので臭みもなく、とても美味しい秋刀魚ご飯が出来上がった。
お店では、ごぼうが一緒に炊かれて美味しかったので、今度はごぼうを載せてみよう。
〈秋刀魚の炊き込みご飯〉
◎材料
秋刀魚 二尾
生姜一片
万能ネギ
米 2号
薄口醤油 大さじ2
酒 大さじ2
味醂 小さじ1
水 お米2合分から調味料の分を引いただけ。
(360mlから大さじ4くらい引く)
◎作り方
1. 秋刀魚の頭と尻尾を切って内臓を取り出し洗い、身を2つに切り、塩を振り15分以上置く。
2. 秋刀魚を水洗いして、水気を拭き取り、魚焼きグリルかフライパンにオーブンペーパーを敷いて表面に焼き色がつくまで焼く。
3. お米を研いで水と調味料を入れ、その上に千切りにした生姜を載せて、土鍋か炊飯器で炊く。
4. 炊き上がり蒸らしたら、
秋刀魚を取り出し背骨を取り除く。
(簡単に取れる)
5. かき混ぜて、万能ネギを散らす。

6周年、ありがとう。

10月12日は、僕とKがはじめて大分で出会った日で、僕たちがつきあい出した記念の日。早いもので、今年で僕たちは6周年を迎え、7年目に突入した。
10年間のつきあいが終わり、その後何年間もしばらく恋愛には無縁でいた僕は、Jack’d という当時流行っていたゲイの出会い系アプリでKと出会ったのだった。
文通を時々しているうちに、一度大分まで会いに行ってみようと思い立ち、ダメ元で大分のホテルで会うことに。一緒に食事をして、そのまま二泊三日間ずっと一緒に過ごし、帰る頃にはもう、来週にでも会いたいと思いながら別れたのだった。
6年の間には、喧嘩も何回かしたけど、今になって思うと喧嘩は大抵誰かほかの人のことが原因で、ふたりの関係を決定的に割くようなものではなかったようだ。
今週末Kは、大分の病院時代の先輩と京都に旅行に行ってしまったので、京都から帰ってくるKを原宿駅まで迎えに行った。
改札を抜けてくるKを見ながら、「僕のたいせつな人が帰ってきた」と思った。
ふたりで帰る道すがら、ほとんど手をつなぐように並んで歩いた。家には温かいおでんを作ってあって、近所のケーキ屋さんでケーキを買っておいた。
何気ない毎日でも、Kがいることでかけがえのない毎日になっていることに気づく。
改めて、6周年、ありがとう。

こころ傷んでたえがたき日に

そこに書かれている物語はどれも、この国の片隅で生きる人々の話。どこにでもいそうな人も出てくるけど、「こんな目に遭っている人もいたのか・・・」と思うような人もいる。
『新聞配達六十年』は、京都の町で、なんと新聞配達を六十年以上続けている男の一日。
『ああ、なんてみじめな』は、妻がほかの男と関係を持ち、出産をし、育てる、生き地獄のような男の話。
『彼と彼女と私』では、思いがけず村上春樹さんが作家になる前の姿が浮かび上がる。
『街のサンドイッチマン』は、横浜の交差点に立ち続けるサンドイッチマンに密着した話。
著者は、日がビルに当たっているところだとか、黒いスーツを着て黒い傘を持っているとか、自分が見ている情景を淡々と描写しながら、同時に出てくる人々を描き出してゆく。文章がクールで、変に感情移入するところがないところがこちらの想像力を膨らませてくれる。
『僕のお守り』という話では、祈るような気持ちで読み、読み終わってから胸がいつまでも熱く感じられた。
ポール・オースターの『ナショナルストーリープロジェクト』を読んだ時のように、自分のさもない人生さえも愛おしく感じられるような珠玉の一冊。
⭐️こころ傷んでたえがたき日に 上原隆 著 幻冬社https://www.gentosha.co.jp/book/b11877.html

串かつ 凡

突き当たりのビルの3階

大阪の北新地にある『串かつ凡』は、串かつ屋さんでありながらミシュランの星を獲得した店。
大阪に行った時に食べたことがあるのだけど、その後銀座やパリにもお店があることを知り、銀座店にランチには行ったことがあったのだけど、友人とともに晩ご飯で訪れた。
串かつ自体は、大阪ではとても庶民的な食べ物で、一人2000円もあればお腹いっぱいになるくらい食べられるようなものだろう。
『串かつ凡』は、そういう串かつ屋さんではなくて、お任せのコースのみで、食べる量にもよるけど20本くらいの一通りで、だいたい一人12000円くらいからだろうか。20本以上は追加料金になってその他の具材が更に10種類ほどある。
今回話に夢中になって写真を撮るのを忘れてしまったのだけど、特色としては、シャトーブリアンやフォアグラ、ウニやキャビアなど、食通が好みそうな材料を串揚げにしているところだろう。
一つ一つゆっくりと出されるので、友人と話しながらゆっくりとした時間を過ごすことが出来る。
日本酒もワインも品揃えがバッチリなので、ちょっと決めたいデートにも最適だろう。
⭐️銀座 串かつ凡
03-6274-6649
東京都中央区銀座8-2-8 銀座高本ビル 3F
https://tabelog.com/tokyo/A1301/A130103/13170716/